妖しげ儚げ裏世界 (ページ9)

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裏世界の裏事情―陸― ページ9

「……」

「……」

「……」

『……』

「あの～五百扇先輩？テレビ消えちゃいましたけど……」

奉日本が恐る恐る五百扇先輩に話し掛けた

「消してません」

「え？」

「ですから消してません
どうやら電源が落ちてしまったようですね」

"何処かでトラブルでもあったんでしょうか"

そう五百扇先輩は呟いた

『電源が落ちたって……ブレーカーでも落ちたんですかね』

「そう簡単に落ちるようなもんじゃねぇと思うけどなァ」

獅子王さんが不審そうに言う

と、その時

「あ～まさチーン。おっはー」

能天気な声がした

振り向くとドアの向こうから茶髪の髪がひょっこりと覗かせていた

『国府田さん……』

「やっほーえいくーん元気してるー？」

先程獅子王さんの同期、と言ったがもう一つ説明するのを忘れていた

俺が奉日本以上に苦手とする人物である

「国府田さん、おはよーございます！
でも今それ言える時間帯ないですよ！」

「そだね～でも君が言うかな～？」

奉日本と国府田さんの会話

聞いているとただの馬鹿の会話だ

「えいくーん、何か今めっちゃ失礼な事考えなかった～？」

うっ……鋭い……

『考えてないですよ、全然』

「ふーん、そ」

「あの、国府田さん」

「ん～？いおちゃん、どうかした？」

「あ、いえ。一体どんなご用でしょうか……」

「そうだ、国府田、要件をとっとと言え
まさか『ふらっと立ち寄った』じゃないだろうな」

そんな理由だったら摘まみ出すぞ！

的な雰囲気を出し、獅子王さんが元々鋭い目付きに更に力を込める

「や、やだなー、そんなんじゃないよ
ちゃんとした要件だからそんな睨まないで…」

"まさチン、こわーい"

と言いつつ国府田さんは近くの椅子に腰掛けた

「いやー実はさ、よく判んないんだけど、いきなり周りのビルの電気がどんどん消えて……」

そう国府田さんが言いかけた所で部屋の電気が消えた

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国府田馨(こうだかおる)

身長179㎝年齢29才

別の部署の上司で獅子王の同期

獅子王とは正反対の性格で特技は変なあだ名をつける事

のほほんとした雰囲気を醸し出しており、普段はどんな時でも我関せずだが、時々鋭く色んな意味で凄い人

二枚目だがモテない

お知らせ

皆さん想像してると思いますが榮倉達のいる世界での天気は曇りでどんよりしてます