56話 ページ12
A視点
「はぁッはぁッ…」
「っ狗巻さん！…はぁッ、大丈夫ッスか？」
すみません、と有り難く差し伸べられた手を取る。
今回の任務は、同僚である大波加君との合同任務だ。
「俺ら同い年なのに、お互いに敬語ってなんか変ッスよね。」
「そう、ですかね…？」
うーん、やっぱ違和感ッス、と大波加君は頭を掻く。
「なら、敬語無しでも大丈夫ですよ？」
「いやいやっ！子持ちで領域展開もできて美形で同期の星ッスよ！？」
大波加君は大きく目を見開くと、僕の提案を否定するように、無理ッスむりむり！と手をブンブンと振った。
__星……？まあいいか…。
そんなことを言っている彼だって、ついこの間準一級になる推薦を受けたという話を聞いた。
「僕だって尊敬していますし、何より癖みたいなものですから。」
と僕が言うと、やっぱそうッスよねぇ…、ため息をつく。
「だからこそ、その特別感が良いと言うか……」
と大波加君が何かを言いかけたところで遠くの方から『パンッ__』と大きな発砲音の様なものが鳴り響いた。
「びっ…くりした…。これ、近くの小学校のやつッスよね。運動会やってるとかって」
「そうですね……」
棘は僕が来ないことを悲しんでいるだろうか。
__ごめん棘……。
棘は母親もいないから、もっと親らしいことをしてあげようと思っていたのに、父親らしいことなんて何か出来ただろうか。
やはり僕は尊敬を向けられるような人間なんかじゃない。
はぁ、と思わずため息がこぼれると、大波加君が何かに気がついた様に「あっ！」と声を上げた。
「そういえば、お子さん小学生ッスよね。もしかして、今日なんじゃないッスか……？」
「うっ、はい……。」
「駄目じゃないッスか！ちゃんと行ってあげないと、可哀想ッスよ！」
ほら、行った行った！とグイグイと背中を押される。
「ちょっ、任務は…！」
「そんなの俺だけでいいッス！」
俺、割と強いから大丈夫ッス！とウインクを飛ばされると、僕は勢いに押され、そのまま彼に任せて行ってしまった。
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nanox(プロフ) - ゆうひさん» コメントありがとうございます。その心臓、貰い受ける！ (2022年1月1日 2時) (
レス) id: 12e3c64050 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - は…んっ…んんっ…ん゛ん゛っっ…( ´ཫ`)ﾔﾒﾃ…ﾄｳﾎｳﾆﾄﾄﾞﾒｦｻｽﾖｳﾅﾅｲﾖｳｦｶｶﾅｲﾃﾞ…ｼﾝﾃﾞｼﾏｲﾏｽr(○ﾟ∀ﾟ)ｶﾞﾊｯ∵∴ (2022年1月1日 0時) (レス) @page26 id: 6b52cf8228 (このIDを非表示/違反報告)
nanox(プロフ) - ねんねこさん» コメントありがとうございます。棘氏のかわいさ表現できてたら嬉しいです！ (2021年11月14日 6時) (レス) id: 12e3c64050 (このIDを非表示/違反報告)
ねんねこ - 棘きゅん・・・♡カワユス(*´Д｀) (2021年11月14日 5時) (レス) @page23 id: 90373cb5b9 (このIDを非表示/違反報告)
nanox(プロフ) - いちこさん» コメントありがとうございます。棘氏の可愛さが伝わって嬉しいです！腐腐腐… (2021年10月30日 19時) (レス) id: 12e3c64050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nanox | 作成日時：2021年4月16日 23時
