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32話 ページ36

A視点


「では、授業を終わります。」


授業を終えて、荷物を纏めて退室する準備をする。


__眠い……

くわっ、と本日何度目かも分からないあくびをこぼし、目を擦る。


「今日せんせー眠そうじゃん」

何かあったの?と五条君は首を傾げる。


「少し寝付きが悪くて」

特に何も無かった事を伝えると、ふーん、と興味なさげな声が返ってきた。


結局昨日は全然眠れなかった。


あの女は棘を引き取ってどうするつもりなのか。

危害を加える事は無いのか。


棘は……どうしたいのか。


そんな事を考えていたらいつの間にか朝になっていた。



荷物を纏め、よし、と退室しようとしたとき、勝手にドアが開く。


「狗巻、この女性がお前に用事があるようだ」

「昨日ぶりね、A君」

そこには昨日の女が笑顔で立っていた。


生徒達は、「先生の彼女じゃない?」「でもいないって言ってたよ」とざわめいている。


「関わらないで下さいと言ったはずですが!!」

生徒達がいることも忘れ、声を荒げる。


「えっと…、修羅場?」

そう五条君が呟くと、女は目を輝かせてそちらを見る。


「イケメンが二人にカワイ子ちゃんが一人。やり甲斐がありそうね。」

そう言いながら女はゆっくりと三人に近づく。


何か危険な空気を感じた僕は、すかさず「『離れろ』!」と言ったのだが、それよりも速く女は何かを取り出していた。


「ふふっ、この学校呪術師ばかり警戒して。私みたいなのは……嫌い?」


__手榴弾か……!!


間に合わないと思った僕は手榴弾に覆い被さる様にして飛びついた。


「ゲホッゲホッ、だ、じょぶ…です、か?」

ボタボタと血が流れ落ちる。

かろうじて四肢はつながっており、何とか声を絞り出して無事を確認する。


4人の行動は速かった。

五条君と夏油君が術式で女の動きを止め、夜蛾先生がすぐさま女を捕らえる。

家入さんは僕の方へ駆け寄って来てくれた。


__く、そ……何が、目的だ……。


さして良くもない頭をフル回転させて考えようとするが身体は許してくれず、僕はそのまま意識を失った。

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nanox(プロフ) - 三毛猫さん» コメントありがとうございます。申し訳ありません!編集の時に間違えて全体公開してしまってまして……もう外したので大丈夫だと思います!わざわざありがとうございます!嬉しいです。 (2021年4月17日 3時) (レス) id: 12e3c64050 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。いつも楽しく読ませて頂いています。棘君と主人公君とのほのぼのとした日常がとても癒されます…宜しければ続編の保護パスワードを教えて下さい。このご時世の中ですがお体に気を付け下さい。いつも素敵な小説をありがとう御座います。 (2021年4月16日 23時) (レス) id: d0bea6ab41 (このIDを非表示/違反報告)
nanox(プロフ) - EVENINGさん» コメントありがとうございます。実はマフラーの色は作者が優柔不断すぎて未だに決められていないんです…。青や黒など落ち着いた色を普段使いしてそうなイメージですね。季節や気分でも変えると思います。曖昧ですいません… (2021年3月26日 22時) (レス) id: 12e3c64050 (このIDを非表示/違反報告)
EVENING - 下のコメント間違えましたすみません。マフラーの色何色がいいですか?これからも頑張ってください。 (2021年3月26日 22時) (レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)
EVENING - あの、マフラーの色は何色ですか? (2021年3月26日 22時) (レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nanox | 作成日時:2021年2月28日 23時

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