きっと偶然じゃない。〔赤〕 (ページ35)

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それから毎日あいつへの嫌がらせはあった

「小瀧くんと仲良くしてうざい」

「俺ともヤってよ」

「誰とでも寝る女なんだね」

それでもあいつは毎日学校に来て

毎日俺達のたまり場に顔を出した

望「A学校、大丈夫なん？」

『え？全然平気だよ(笑)あんなの』

そうやって笑う新政を無意識に学校では避けていた

あいつも俺に話しかけなくなったし

ここに来ればちゃんと話すことができていたから

『望もさ、学校では私に関わらない方がいいよ』

変な噂されちゃうからなんて笑ってる新政に

俺は分かったわしか言えんかった

そんな生活がずっと続いて

3年生になったある日、よく一緒におった先輩達に呼び出された

「よっ、望！A、また染めたのかよ笑」

その先輩は高校生になって一気にチャラついた

望「なんか用っすかー？」

「まあな。これ、お前らにやるよ。これからも仲良くしてほしいしな」

その先輩が差し出して来たのはピアスだった

俺は自分で開けたくて開けたけど新政は開いとらんかった

『嬉しいんですけど、私開いてないんで～』

「じゃあ開けなよ、おい、ピアッサーあるよな？」

あるぜと先輩の友達らしき奴が差し出したのは

まだ未開封のピアッサー

『いや、でも、、』

「何？みんなお揃いだよ？Aだけ付けないのはないわ」

どうしてこういう奴らは変な絆があるのか

まだ若かった俺は逆らうことすらできひんかった

何されるか分からへん恐怖に怯えたんや

「望、お前が開けろよ」

先輩という存在に怖くなった俺は

新政に「痛かったからごめん」とだけ残して

あいつの耳に開けてしまったんや

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