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淳太くんの家の前に着けば高いマンション

もはやさすがとしか言えない。


慣れた手つきでロックを開け、乗るエレベーター

何もしゃべらないから緊張しか流れない







「座って待っとれ。」







そう言われ座っていれば出てきたのはお茶


そこ紅茶じゃないんだ...。


いや、そんなことは今の問題じゃなくて、







「で、何しとったの?あんな時間に」







淳太くん待ってた、会いたかった。


そう言いたいのに言わしてくれないのが貴方で


質問とお説教するのは変わらなくて





「危ないやんな?あんな時間に。」

「酔っ払いしか居らんかったで?」

「終電やってギリギリとちゃうん?」

「しかも濱ちゃんから連絡来とるしな?」





『別に違うもん...』





違う、こんなこと言いたいんじゃないんだよ。

可愛く好きなんだよって言いたいのに

戻れないのなら、初めて好きって言った時みたいに

また始めたいだけなんだよ





「何が違うん?じゃあ何してたん?」





私はすでに淳太くんの罠にハマってる

そう言う貴方の口角が上がってる

私が何で居たのか何が言いたいのか分かってるくせに





『...だから、』


「ん?なんて?」


『好きだから!淳太くんに会いたかったから待ってたの!悪い!?』









" 好き言うてみ "
" 嫌だ "
" ほら、早よー "









いつも言わせたがる貴方に振り回された

なのに、言葉一つ忘れられなくて涙が零れる








「ちょっ、落ち着けって!泣くなやー」


『だって!淳太くんが!』


「いや、俺なんもしてへんやん!」


『してないけど〜!』


「どっちやねん(笑)」









そう笑ってる貴方もきっと私に堕ちてる









『また一緒に居たいよ、淳太くん』









私はまたその笑顔が近くで見れればそれでいい









「とりあえず、俺の話も聞いてくれへん?」









何も望まないから求めないから









隣に貴方がいてくれるだけでいいから









お願い、好きだと言って。









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作者名:のん | 作成日時:2017年5月18日 1時

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