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バイトもない休みの日は久しぶりだった
借りたタッパを返しに10階へ向かった

インターホンを押せば出てきてくれたのは多分お母さんだろう


『初めまして、小瀧くんと同じクラスで8階に住んでます若葉Aです、この前はありがとうございました』



持っていたタッパとお礼の気持ちを込めてお菓子を渡した



母「あら、来てくれたん?そんなん望に行かせたのに〜」



のんちゃーん! と小瀧くんを呼ぶお母さん
そこには私服でもないような部屋着な小瀧くんがきた



母「わざわざタッパ返しに来てくれてん!」



ほら!上がっていき! っと玄関から部屋に案内される



『いや、でも、返しに来ただけなんで、、そんな、、』

「ええやん、ちょっと付き合ったって(笑)」

『じゃあ、、お邪魔しまーす』





小瀧くんのお母さんが淹れてくれた紅茶に
私の渡したお菓子を出してくれた




『すいません、、』

母「そんな謝らんで!ポテトサラダ大丈夫やった?」

『全然!美味しかったです!ありがとうございます!』

母「嬉しいわ〜!でもお母さんの方がおいしやろ?」





お母さん、、、その言葉に少し考えた
言われてみればお母さんのご飯ってあんまり食べたことない

買ってきた出来合いのものが多かった
お父さんもこっちにくる前は定時で上がるなんて
滅多になかったから3人でテーブルを囲んだことは少ない



『分かんないですね(笑)うち母親いないんですよ(笑)』



笑って出来るだけ大丈夫に見えるように
淹れてくれた紅茶を飲んだ









『紅茶、美味しいです』









何かを察してくれたように優しく笑って





母「ほんま?いつでもおいで?」





そう言ってくれた






その奥にいる小瀧くんも同じように

優しく笑うから温かくていいなぁって

そう思ったんだ









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作者名:のん | 作成日時:2018年7月12日 1時

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