初恋の味はとても辛くて 2 (ページ35)

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父｢Aは明日から修学旅行だな?｣

｢はい。お父様。｣

一週間後、テストも終わり、明日から修学旅行です。

廉とはあれ以来1度も話していない。

飛｢Aさんはどこへ行かれるんですか？｣

今日は飛貴くんの家と合同で食事だ

｢京都です。｣

飛｢京都かあ…。楽しんで来てくださいね。｣

｢お土産買ってきますね。｣

飛｢わあ嬉しい!ありがとうございます。｣

子犬みたいに喜ぶ飛貴くん

かわいい……

飛母｢そういえば、Aさんは今回の試験、学年1位だったんですよね?｣

飛貴くんのお母様に言われる

どこからそんな情報を…怖いわ

｢はい。そうです。｣

まあ口には出さないけど

飛母｢本当に頭が良くて…仕事との両立もしっかりなさってるみたいだし。｣

｢いえいえそんな。私なんてまだまだです。｣

私が言うと父も言う

父｢1位を取って当たり前ですよ。なんせうちは庶民の学校に通わせているんですから。｣

庶民の行く学校

確かにそうだけど、そんなに馬鹿にしなくてもいいじゃない

飛｢それでもすごいですよ。｣

飛貴くんがサポートしてくれる

さすがの父もそれには反論できないみたいでなんとも言えない顔をしている

とここで、本日初めて飛貴くんのお父様が口を開いた

飛父｢どうしてAさんは庶民学校に通っているのですか?｣

父｢本人の希望なんです。
私も妻も家にいることが少なく、なかなか甘やかせることが出来ないので、せめて学校だけは本人の好きなように選ばせてあげたいと思いまして。｣

私の代わりに父が答える。

それは事実だ

でもここで、信じられないことを父が言う

父｢でもそれは失敗だったみたいなので修学旅行明けに花の宮学園に編入させるつもりです。｣