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帰りの車
私は作間君からの電話で車の存在を思い出した
廉は外を十分に確認してから私を解放した
帰りながら思い出す
廉「俺の口からはなんも言われへんねん…ほんまにごめん」
最近廉の口から『なんもいわれへん』『ごめん』という言葉をよく聞く
それと―――
廉「今の俺に信用もクソもないと思うけどこれだけは信じて欲しい
俺はA以外好きになったことない
今もAのことが好きやから」
『好き』という言葉
嬉しいという気持ちとは裏腹にどうせ冗談だという気持ちも混じってた
けれど思い返してみてわかった
廉は一度も私の傷つくような嘘は付いたことがない
今回だってそう
言えない内容なら私に嘘付けばいいのに
なのに廉は付かなかったよね
廉のあんな悲しそうな顔見たくなかった
ねぇ廉、私に言えないことって何なの?
どうしてそんな悲しそうな顔してるの?
何が廉を苦しめてるの?
──────────
廉「もしもし」
咲「廉くん♡だぁいすき♡」
廉「いい加減にしろ
いつまで続けるつもり…」
咲「口の利き方もう少し考えた方がいいんじゃない?
誰に向かって口きいてんのよ
あんたがその気なら別にこっちは拡散してもいいのよ」
廉「っっっ」
咲「大丈夫よ
修学旅行で片付くから
…じゃぁね♡廉くん♡」
プツ…ツーツーツー
廉「くそっ」
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作者名:なな x他1人 | 作成日時:2018年9月15日 22時