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飛「で、これを踏まえて聞きたいんだけど、Aちゃんは俺と結婚する気はあるの？」
これを踏まえてとはさっきのことだろうか
「飛貴くんが嫌とかそういうんじゃなくて正直私はまだ結婚なんてしたくない
まだやりたいことあるし、夢だってあるし」
どうせ嘘をついてもしょうがないだろう
そう思い、私は素直な気持ちを伝えた
飛貴くんは1度目を伏せてから私に言った
飛「俺も同じ気持ち
別にAちゃんが嫌いとかじゃないよ
前にも言ったけどまだ会社継ぎたくないし」
やっぱり飛貴くんは会社を継ぎたくないんだ
なんでだろう
飛貴くんの会社なら将来も安定しそうだ
それに飛貴くんがあとを継ぐんだ
悪くなることなんてないだろう
なのにどうしてそんなに継ぎたくないのだろう
プレッシャーかな
私がそんな勝手な思考をしていたら飛貴くんは笑顔で言う
飛「別にプレッシャーとかじゃないよ
俺さ、弁護士になるっていう夢があるんだよね
でも親はそれをさせてくれない
そりゃそうでしょ？俺長男だし
だからまぁ、諦めざるを得ないんだろうけど笑」
なんでだろう
私は彼のことを全然知らない
けれど彼の今の笑顔は偽りのような気がする
そしてまた、彼の言葉も嘘のような気がする
確かにそれも継ぎたくないっていう理由なのかもしれないけど
もっと他にあると思う
彼が…飛貴くんが継ぎたくない理由
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作者名：なな x他1人 | 作成日時：2018年9月15日 22時
