拝啓5 ページ5
「なんでいるんですか」
いつも通り、1人絵を描こうとキャンパスを開く
そこにはいつもと見慣れた部室の中に見慣れない彼
「いや、昨日はごめんなって…マサイに言われたよ、名前忘れてるのはひどいって」
「慣れてるんで大丈夫ですよ、意外と律儀なんですね」
意外とってなに、って彼は笑う
「そろそろ部活始まるから、じゃあな」
「はい、頑張ってくださいね」
教室を出て行く彼は返事の代わりに前を向きながら手をふりふり
いつもと同じ静寂が訪れる
これで彼が私に関わることはもうないだろう
そんな、寂しいような嬉しいような変な感情が心を支配していた
ん?寂しい?
「…なんで、寂しいんだろう」
絹張くんとは昨日が初めて話したばかりだ。
そんなに親しいはずもない
彼はバスケ部のキャプテン、学校の中のモテ男。
あんなにキラキラしている彼を、私はいつもすごいと思っていた
.
「今度はあなたですか」
キャンパスに走らせていた手が止まる
「うん、こっから見える夕陽、1番綺麗に撮れるんだよね」
そうカメラを構えるマサイくん
「…写真、好きなんですね」
彼の方を見ずに乾き始めていた絵の具にまた筆を付ける
「俺、小さい頃からこういうの好きだったんだ」
「へぇ…だからFischer'sを?」
あ、知っててくれてたんだ
上を向けばいつの間にか近づいていた彼
「風の噂です。まだあなたたちの動画は見たことありませんけどね」
「そっか、こう言うと聞こえ悪いけどぜひ見て欲しいな」
宣伝、ですか
まぁね
するとお互いの間に壁がなくなった気がしてどちらともなく笑いあった
久しぶりに楽しい、と感じられた
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名無し44007号(プロフ) - 萌えた (2020年11月2日 20時) (レス) id: a65d50dadd (このIDを非表示/違反報告)
みはね - この小説大好きです!文才ありすぎです!どんどん読めちゃいます!忙しいと思いますが、更新頑張ってください!!! (2017年9月7日 22時) (レス) id: d6b4a08c70 (このIDを非表示/違反報告)
トドロキ(プロフ) - アイスてぃー。さん» いえいえ、こちらこそありがとうございます^^ (2017年8月19日 13時) (レス) id: 9301eeba06 (このIDを非表示/違反報告)
アイスてぃー。(プロフ) - トドロキさん» すみません!確認したところ、確かにそうでした!次回編集した時に書き改めます!ご注意くださりありがとうございました!! (2017年8月19日 13時) (レス) id: fde611bcb7 (このIDを非表示/違反報告)
トドロキ(プロフ) - モトキの苗字は本肝だった気が…?勘違いでしたらすいません!更新頑張ってください (2017年8月19日 13時) (レス) id: 9301eeba06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アイスてぃー。 | 作成日時:2017年7月4日 3時