京都校2 ページ14
「──"動くな"」
即座に狗巻くんが呪言を東堂に向けて放つ。想定の外側からの攻撃とも言えない攻撃に一瞬だが虚をつかれた。
それは置いといて、事前のかなーり簡単な打ち合わせ通り私は呪力で耳を防御し呪言の影響をほぼ無くし、素早く糸ストックを取り出す。
そのまま糸を操ってへたりこんでいる伏黒くんを一応の安全圏である自分の方へ引っ張る。
「何、やってんのー!!」
そしてバコーン!!と勢いよく右ストレート、いや左か…?ちょっと一瞬すぎて見えなかったけど東堂の顔に一発パンダはパンチを入れた。
「うわッ…!なっA先輩…!」
「や、頭から血が出てるぐらい無事でよかったよ」
「…それツッコミ待ちですか」
「ごめんって」
「あと、ちょっと近いです…糸引っ張りすぎたんじゃないですか」
「えーそう??」
「…はぁ…別に、このままでもいいです」
ちなみに私は後輩をいじりたい嫌なタイプの先輩なのでそう言いつつも距離は変えない。そろそろこの世界に私も適応してきたらしい。よかった
「フゥ、ギリギリセーフ」
「おかか!」
「うんまぁアウトっちゃアウトか」
「交流会には出れるレベルだしセーフセーフ!」
「…おかか」
「ちえっ、ダメか…パンダアウト!タイキーック!」
「なんでテレビ番組始まってんだよ」
前世では大晦日に無くなってしまったせいでかなり暇になっちゃったからだいぶ嬉しいんだよな今世。まあちょいと時間の流れは遅いけど気にしないでおこう。
「久しぶりだなパンダ」
「なんで交流会まで我慢できないかね、帰った帰った、大きい声出すぞ、いやーんって」
「それパンダの方がダメージ負いそうじゃ…」
するとビタッ!!と東堂の動きが止まりこちらを見る。怖い怖いそのよくわからない涙のあとがついてる顔でこっちを見ないで欲しい。
「…」
「…」
なになになんだかわからないけどめちゃくちゃに見られてる。レンコンになるぐらい見られてる怖い怖いって。
それに気がついたのかスっと座り込んでいた伏黒くんが東堂の視線を遮るように私の前で立ち上がる。
「言われなくても帰る所だ」
どうやら私への興味は逸れたようだ。よかったありがとう伏黒くん恩に着よ。
「どうやら退屈し通しってワケではなさそうだ。乙骨に伝えとけ″オマエも出ろ″と」
「オレパンダ、ニンゲンノコトバ、ワカラナイ」
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蘆花(プロフ) - MR サナリアさん» 癒しになりましたか!良かったです!!全然今リクエストは受付中なのであったらお待ちしてますね!いつもコメント嬉しいです! (5月4日 12時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - すずかさん» ご期待に添えたみたいで良かったです〜!私も書いててめちゃくちゃ癒されました…!ありがたいリクエストでマジでありがとうです(?) (5月4日 12時) (レス) @page46 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - ページ46.癒しをありがとう… (5月4日 11時) (レス) @page46 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
すずか(プロフ) - ぬわぁぁぁ可愛い!!!😇リクエストこたえてくれてありがとうございます!! (5月4日 9時) (レス) @page46 id: b61b0297d7 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - すずかさん» 初コメありがとうございます!何それ可愛い…癒される…!本編と比べると平和すぎ〜…! (5月3日 17時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘆花 | 作成日時:2024年4月14日 22時