宿儺の器3 ページ11
「…」
あ、マズイ…と思わず片手で顔を覆いそうになったそのときだった。
ふっと目の前にいた先輩が動いて、手を包んだ。
自分の体温より低いであろう少しひんやりとした手に包まれて思わず「ぅあ」と情けない声が出てしまった。
死にたい。
まあとりあえずはその手の冷たさで意識がはっと戻ってきた。顔を上げると変わらず微笑んでいる先輩がいる。と思っていたら突然先輩はぷッと笑った。でも決して馬鹿にしているようには感じなかった。
「あははっ…無理にお礼を受け取ろうなんて考えなくていいよ虎杖くん。ごめんね私が言いたかっただけだから、そんな深く考えないで」
「無理に受けとる…」
「うん、自分がそう思えなかったらどんなお礼も嫌味に感じちゃうだろうし。こんな見知らぬ先輩のお礼なんてスルーしてもいいんだから」
「え、そんなそんな！」
─でも、そうなんだ。
─苦しいと思ったら褒められたこととかでもスルーしてもいいんだ。
それに冷静になってみればA先輩はこんな火のついた爆弾みたいな存在の自分に感謝を伝えてくれた。まわりからは危険だ、危ない、処分すべきと見られることが多い自分に。
自分でもなんだかわからないけどホッとした。
と同時に先程目を逸らせなくなるほど綺麗だと思っていた先輩に手を握られていることに気づく。
「ヒェッッ！」
「わっ！？」
「あすんません突然大声出しちゃって！」
「…あ、手握ったまんまだったね。ごめんごめん」
すっと手からひんやり感が離れていく。もう少し握ってくれてても良かったのになぁと思ったことは即墓場まで持っていくことを決めた。
多分今顔が熱い気がしているのは気のせいだろう。
「じゃあ虎杖くん別の映画、」
「悠仁、悠仁でいいです！悠仁って呼んでA先輩！」
「ホントに！？いいの！？」
「はい！」
「じゃあ悠仁くん、別の映画見ようか！」
「はい！」
釘崎あたりに見られたら引かれる勢いで返事をする。
一緒に映画を選んで、椅子に座って見て、思った。
会えてよかったなぁ
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蘆花(プロフ) - MR サナリアさん» 癒しになりましたか！良かったです！！全然今リクエストは受付中なのであったらお待ちしてますね！いつもコメント嬉しいです！ (5月4日 12時) (
レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - すずかさん» ご期待に添えたみたいで良かったです〜！私も書いててめちゃくちゃ癒されました…！ありがたいリクエストでマジでありがとうです(？) (5月4日 12時) (レス) @page46 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - ページ46.癒しをありがとう… (5月4日 11時) (レス) @page46 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
すずか(プロフ) - ぬわぁぁぁ可愛い！！！😇リクエストこたえてくれてありがとうございます！！ (5月4日 9時) (レス) @page46 id: b61b0297d7 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - すずかさん» 初コメありがとうございます！何それ可愛い…癒される…！本編と比べると平和すぎ〜…！ (5月3日 17時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘆花 | 作成日時：2024年4月14日 22時
