戦いって痛い ページ8
ゆっくりと私は高専の出入口へと向かう。制服に道具が入っていることを確認して。
夏油が居た。
足元には自らの血に沈んでいる真希さんがいる。本来曲がらない方に足が向いているのが痛々しい。
ただ不思議なことに憎しみも怒りも感じない。それはきっとあとで助かるということをわかっているから。
きっと今、真希さんは痛くて苦しいはずなのに私は可哀想とも何も思わなかった。あーあ痛そうというぐらい。
転生はこうなってしまうから厄介だよな…と思う。視線を下にいる真希さんから夏油に向ける。
「君が来てくれて嬉しいよ…ねぇ、怒ってるかい？」
相変わらず甘い声。
そして慈しむようにこちらを見つめてくる。
まるで叱られたくない子供のように、いや違う。誰かの反応を待ち望んでいるかのようにこちらを見てくる。
まいったなあ、私は夏油の大事な人では無いからその人の反応を再現なんて出来ない。でもわざわざ怒ってるかと聞くということはその反対を望んでいるのかな。
私はその人ではないから幻滅させてしまうかな。
「怒ってなんかないよ。憎らしくもない」
「それじゃあ君は、今何を思っている？」
自分が今何を思ってるのかなんてよくわからない。
所詮ここは漫画の世界。私が居なくなっても上手に回っていくだろうしこの後の展開で死ぬのは夏油一人で高専側は誰も死なない。
きっと私の命は今夏油が握っているんだろうけど、恐怖もない。人間ってリアリティがあってもこうなんだ。
私はどっちでもいい存在だ。
どうせ私が頑張っても何も変わらない。
でもそうだな、高専時代の夏油がどんな思いでここまで来たのかもっと知りたかったかも。重ねてる人とどんなこと話したのとか、そんな話。
「ただ…もっと貴方とお話したかったなぁって」
「…そうか」
それが合図だ。
私は腕を切る。
夏油は呪霊を大量にこちらへ放ってくる。
特訓の成果はきちんと出ているようで良く見える。まあここが漫画の世界だから私の適応能力も上がっているんだろうけど。
でもいくら漫画だからって全部が全部安心はできない。私が今戦っているせいで真希さんの治療が遅れる。後遺症が残ったりしたら困る。
「赤糸操術・
五本の糸が呪霊を切り裂く。赤色ってな101色あんねん
はいごめんなさい。
真希さんを一本の糸で引っ張りあげてあとで狗巻くんたちが見つけやすい、でも遠くの方へと移動させる。
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蘆花(プロフ) - お蕎麦さん» やァァ！！レスが遅くなって申し訳ないです！初コメありがとうございます！！続編決まったので頑張らさせていただきますね！ (4月18日 23時) (
レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
お蕎麦(プロフ) - 初コメ失礼します！！一気みしてしまいました、、2からの3などはどうでしょう、、！！どちらも見たいです！！欲張りですみません！！！ (4月11日 21時) (レス) @page36 id: 38dca48b3e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠ユキ(パイプを許すな)(プロフ) - �△鮓�てから��を見る...欲張りすぎですかね... (4月11日 20時) (レス) @page36 id: 785e1889ff (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！�△盡�たいですし��も捨てがたい……！！ (4月11日 19時) (レス) @page36 id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - なっしーさん» 初コメありがとうございます！オタクはみんな語彙力が豊富ですからね…(？)ラストまでお楽しみください！ (4月10日 22時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘆花 | 作成日時：2024年4月4日 21時
