私もね ページ23
「…君で詰むとはな。私の家族たちは、無事かい？」
「揃いも揃って逃げ果せたよ。京都の方も、オマエの指示だろ？」
「まあね。君と違って私は優しいんだ…あの二人を、私にやられる前提で送り込んだな？乙骨の起爆剤として」
「そこは信用した。オマエの様な主義の人間は、若い術師を、理由もなく殺さないと」
「…クックックッ、信用か」
最強と最悪。どう考えても相容れることのできない二人。しかし夏油の顔には笑みが浮かんでいた。
まだ、そんなものを私に残していたのかと。
懐かしい学生時代が頭を駆け巡る。しかしそんな時間は、もう残されていない。
「…何か、言い残すことはあるか？」
「…誰がなんと言おうと、
自分が嫌いだったのはあくまで
「ただ、この世界では、私は心の底から笑えなかった」
夏油の行動原理はそれだけだ。
当然沢山の思惑は重なっている。
しかし、元を辿れば本当にそれだけの話。
なんてことない。
よくある、自分が嫌だからというだけの、ワガママ。
そして「あぁそうだった」と、これだけは言わなければと親友だった彼に言う。なんだよと眉を上げる五条。
「あのね、私も好きだったんだよ。彼女のこと」
「…はぁ？イヤ、オマエな…逆に聞くけどアレで隠してるつもりだったの？」
「勿論、バレてるのは知っていたよ。彼女以外にはね」
「論外、アイツは鈍感すぎんだよ…天然キラー過ぎたしな…」
二人のその空気感は変わっていない。青く、澄んでいたあの時の春と何も変わっていない。
それでも…それ以上に変わってしまったものが大きすぎた。
「私は知らないけど…約束とやらをしたんだろう？なら、ちゃんと守ってあげなよ」
「…誰に言ってんの、僕、最強なんだよ。惚れた女の…約束の一つくらい簡単に護ってやる」
「そうか、そうだね。無駄な、余計な心配だったか…」
五条は腰を下ろし、座り込んだ夏油と目線を合わせる。
「傑」
「……？」
「───────、──────」
「…はっ」
「最期くらい、呪いの言葉を吐けよ───」
2017年 12月24日。
夏油という名の呪いは、確かに祓われた。
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蘆花(プロフ) - お蕎麦さん» やァァ！！レスが遅くなって申し訳ないです！初コメありがとうございます！！続編決まったので頑張らさせていただきますね！ (4月18日 23時) (
レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
お蕎麦(プロフ) - 初コメ失礼します！！一気みしてしまいました、、2からの3などはどうでしょう、、！！どちらも見たいです！！欲張りですみません！！！ (4月11日 21時) (レス) @page36 id: 38dca48b3e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠ユキ(パイプを許すな)(プロフ) - �△鮓�てから��を見る...欲張りすぎですかね... (4月11日 20時) (レス) @page36 id: 785e1889ff (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！�△盡�たいですし��も捨てがたい……！！ (4月11日 19時) (レス) @page36 id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - なっしーさん» 初コメありがとうございます！オタクはみんな語彙力が豊富ですからね…(？)ラストまでお楽しみください！ (4月10日 22時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘆花 | 作成日時：2024年4月4日 21時
