起きて ページ11
棘は強く拳を握りしめた。
しかし自分が悔やんでいても仕方ない。今はA優先、とにかくなんとか、たすけないと
大丈夫って声をかけたい、名前を呼びたい。
「ッ…」
それでも棘にそれは出来ない。
もし、名前を呼ぶだけで呪いが籠ってしまったら。
そんなことを考えると何も言えない。
この期に及んでどうして！
「棘、真希も見つけた。まずは早く高専内に連れていこう。」
「！…しゃけ」
ポスンとパンダの手を肩に置かれた。棘は今、自分が唇を強く噛み締めすぎていたことに気づいた。
「A、随分と血まみれだな…行けるか？」
「しゃけ」
当たり前だと答える。
真希を守るためにも術式をたくさん使ったのだろう。それも広範囲に。それは彼女の姿が物語っている。
できるだけ痛むことのないように気をつけて棘はAを抱える。だらんと力なく落ちる手が怖い。本当に、まだ生きてるのが奇跡なくらいで。
そのとき、四人の頭上に影がかかった。
あ…
夏油に、特級呪術師に高専一年程度の小細工なんて効かなかった。
──終わった。もう手は出し尽くした。
死ぬ
夏油が呪霊と共に迫ってくる。
無理だ、勝てない、このまま死ぬ。
でも、Aだけは。
今自分の腕の中にいるAの、かすかに感じ取れるこの熱を無くすわけにはいかない。
ごめん、ごめん、痛いだろうに本当にごめん。
棘は泣きそうになりながら、Aを遠くへと放る。
そして既に傷ついた喉であることは百も承知で呪言を放つ。
『吹き飛べ！！』
Aは夏油の攻撃範囲外へと吹き飛んだ。
そして狗巻の意識は遠のいた。
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蘆花(プロフ) - お蕎麦さん» やァァ！！レスが遅くなって申し訳ないです！初コメありがとうございます！！続編決まったので頑張らさせていただきますね！ (4月18日 23時) (
レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
お蕎麦(プロフ) - 初コメ失礼します！！一気みしてしまいました、、2からの3などはどうでしょう、、！！どちらも見たいです！！欲張りですみません！！！ (4月11日 21時) (レス) @page36 id: 38dca48b3e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠ユキ(パイプを許すな)(プロフ) - �△鮓�てから��を見る...欲張りすぎですかね... (4月11日 20時) (レス) @page36 id: 785e1889ff (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！�△盡�たいですし��も捨てがたい……！！ (4月11日 19時) (レス) @page36 id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - なっしーさん» 初コメありがとうございます！オタクはみんな語彙力が豊富ですからね…(？)ラストまでお楽しみください！ (4月10日 22時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘆花 | 作成日時：2024年4月4日 21時
