恐怖のランチタイム ページ25
でも、待てしかし。
僕はすんでのところで思い止まった。
やっぱり小さなテーブルで食べるのは赤ちゃんみたいだよね。うん、とても格好悪い。
この選択はナシだ。
と言うか、さっきのショックのせいでそもそも食欲が無いんだな、僕……。
あーあ、せっかくの歓迎会だったのに、二人が変な事するから……。
ユウミさんには悪いけど、「一度部屋に戻ります」って言おうかな……ご飯、取っておいてもらえるかな……。
ところが、色々と考えた僕が口を開く前に、またしても二人が邪魔をして来たのだ。
「いやいや、ユウミさん。僕らが彼をサポートしますので、テーブルはいりません。」
「それは良い提案だ。手伝うよ、リーハ君。」リーフさんの言葉に、シャーロックさんはうんうんと頷いた。
おい、そんなに仲が良いなら、ホントにさっきの殺気は何だったんだよ?!
それに今、僕は何にも食べられそうにないのに……。
しかし僕に拒否権はなかった。
反論するには二人の目があまりにも怖い。
結局、シャーロックさんの介助のもと、僕は二人の間の席に座らせられた。
いや、なんでここなんですか。
なんであなた方の間に座らなきゃならないんですか。
僕が腰を抜かした理由は、あなた方が一番よく知ってますよね?
色々思うことは思ったけど、
僕はただ大人しく良い子にしていた。
そして食事を始める二人に合わせて、
お腹が空いていないのにスープのビーンズをつつき始めたのは「今の態度からして、二人はもう喧嘩する事もないかも。さっきは一時の感情で荒れ狂っただけで、ユウミさんが気分を変えてくれたから、もう大丈夫なんじゃないだろうか。うん、ユウミさんさえ居れば大丈夫だ。」と何処かで油断していたからだ。
まさか、その5分後にユウミさんが「まだ、出来上がっていない料理がありますので……」とキッチンへ戻ってしまうとは思わなかった。
キッチンの扉がバタンと閉まると、部屋はまるで太陽が消えてしまったかのように温度が下がった。
原因は言わずもがな……
僕の両脇に座る二人の殺気だ。
無言でローストチキンにナイフを入れる、リーフさんが怖い。鋭い目付きで飲み物用の氷をアイスピックで砕いている、シャーロックさんが怖い。
このままだと、また殺し合いが始まるんじゃないだろうか。いや、勘弁してよ……僕は今、あなた方の間に座ってるんだよ。
満足に立てないから逃げる事は出来ないし……
と、すれば……
レッツ・コミュニュケーションだ、リーハ。
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シャーロック - 木の葉月さん» うん、お休み〜また明日ね! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» 全然美人じゃ無いっすよ。ちょっと風呂入って来るんで、また明日話そ。 (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» うわ、結構時間掛かるのね。コノハヅキはびじんだろーな〜 (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» へへっ!30分前くらいに帰ってきたで (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» おお、お疲れ様〜! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木の葉月&シャーロック x他2人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/sherlock_rio?s=21
作成日時:2020年10月3日 18時