音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ6)

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◇ 河川敷、時々不良ページ6

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夕暮れの河川敷で子供達の声と円堂の声が響く。

「─────そこでシュート！」

「やあ！」

子供の打ったシュートは円堂の手に弾かれる。それを見ていたAは子供に声を掛けた。

「よし！次！」

「行くぜえんどー！うわぁっ！」

「いいカットだ！そのまま来い！」

女の子の子供、まこがボールをカットしそのままシュートするが、円堂に止められる。
まこは残念そうに声を出した。

「えぇ〜また止めるの〜！」

「良いシュートだったよ。次はもっと頑張ってみよう？」

「Aちゃん…、うん！」

Aの励ましに笑顔になるまこ。Aはその笑顔に弟を重ねながら微笑んで頭を撫でた。
きっとここにその弟がいたら拗ねていたことだろう。

「Aちゃんのシュートも見せてよ！！」

「はいはい、また今度ね。」

「えー！」と拗ねたような反応をしながら散らばっていく子供達に、Aは微笑ましいと言うように笑った。
そして、男の子が円堂の守るゴールへ向けてボールを蹴る。

「今度こそオレが決めてやるー！見ろー！俺の必殺シュート！」

男の子が蹴ったボールはゴールとは全然違う方向へ飛び、たまたま通り掛かっていた不良の前を横切った。

「誰だ！こいつ蹴ったの！！」

「だ、大丈夫ですか？すみませんでした…あのボールを返し…ッグ！！」

「円堂！！！」

円堂がやんわりとボールを返すように言うと、不良は嘲笑いながら円堂の腹を蹴った。

「ボールって、これか？」

不良がボールに座る。その侮辱を感じる行為に、Aは眉を顰める。
…上から眺めていた少年も、また眉を顰めていた。

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