音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ41)

今日:199 hit、昨日:204 hit、合計:31,886 hit

◇ 染岡の苛立ちページ41

⚡️

「これで豪炎寺は、雷門中サッカー部の一員だ！皆仲良くやろうぜ！」

「豪炎寺修也だ。」

円堂が入部届けを片手に、笑顔で部員に呼び掛ける。
豪炎寺は簡素に皆に自己紹介した。
宍戸など一年らは、帝国戦で見せた様に強力なストライカーが入った事に喜びを顕にしていた。

だが染岡は、一人受け入れられないように顔を顰めていた。

「待てよ、ソイツに何の用がある！雷門中には俺の必殺シュートがあるじゃねぇか！」

「どうしたんだよ、染岡？雷門中のストライカーが二人になるんだぜ？こんな心強いことはないじゃないか！」

円堂は宥めるように言うも、染岡は豪炎寺を敵視しているようだ。

「ストライカーは俺一人で充分だ。」

「結構つまらない事に拘るんだな。」

「っ、つまらない事だと！？」

豪炎寺が軽く笑いながら言い、染岡は胸倉を掴む。
今にも殴り合いが始まりそうな不穏な雰囲気に、Aかま仲裁に入った。

「はいはーい、そんなバチバチしないの。今日から同じサッカー部なんだからさ。」

「A！お前はいいのかよ！お前だって強力なシュート技持ってんだろ！？」

「えぇ…、私ストライカーじゃなくて司令塔だからなぁ。一応リベロもやってるけど。」

そんな会話が行われている部室に、マネージャー二人がやって来て、春奈が手に持っているDVDを見るように言った。

どうやらそれは尾刈斗中の試合映像の様だ。

「こんなのどこで？」

「えへへ〜ん！新聞部の情報網使ってゲットしたんです！私にかかればこれくらいおちゃのこさいさいですよ！」

「へぇ、凄いね。」

「っ神童センパイ！！私、凄いですか！？」

「えっ、；うん、凄いと思う。」

「～っセンパイに褒められちゃったあああ……」

春奈の勢いの良さにAは思わず苦笑いする。
だが可愛い後輩なのは変わりないため何も言わなかった。

円堂達が試合映像を見ていると、尾刈斗中が相手陣営へと攻め上がっているにも関わらず、相手は一歩も動いていない様子が映る。
円堂が疑問に思うと、春奈が説明した。

「多分、動けないんです。噂では、尾刈斗中の…、呪いだとかぁ…？」

「「「呪い！？」」」

手をお化けの様にして、脅かすように言った春奈に部員達は思わず復唱した。