音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ39)

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◇ 誰が為にサッカーをページ39

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「何って、そのまんまの意味だよ。妹ちゃんのことわかってるようで何も理解(わか)ってない。キミのそのサッカーをやめるって行為は何にも合ってな ――― 」

「お前に何が分かる…ッ！」

豪炎寺は、ペラペラと語られたそれを遮る様に吠えた。
まるで侮辱されているようで、苛立ちが募る。

「…っお前に、なにが……！」

「分かるさ。」

「その(・・)思う気持ちは、何よりも分かるよ。」

その言葉と共に真っ直ぐ射抜かれた視線に、虚をつかれた様に豪炎寺はハッとする。

「豪炎寺くんはさぁ、妹ちゃんが目覚めるまでサッカーやらないって言ってたけど…

それって、妹ちゃんのサッカー大好きな気持ちを誰よりも知ってるキミが、その気持ちを否定してるようなもんじゃん。」

「……！！」

「それってある意味妹ちゃんにとって残酷だよ。」

「続けて言うよ。」とAは言葉を続ける、その言葉の先を言うかと思えば、Aは豪炎寺の胸倉を掴んだ。

鼻と鼻の先が付く位に近付き、豪炎寺はビックリする。
Aの端正な顔は、どこか怒りを含んだように顰められていた。

「誰よりも知ってる、理解してるお前が……その気持ちを否定する様なマネすんなよ……！！

お前に一番サッカーして欲しいのは誰だよ！！！」

「っ……」

豪炎寺は呆然とする中、脳に妹の笑顔が浮かぶ。
その様子に胸倉を離したAは下にいる皆の元へ行こう背を向けた。

だが、ふと足を止める。

「キミのその情けない顔、それに…、サッカーしてない所。妹ちゃんが見たらどんな気持ちになるんだろうね。

それくらい理解しろ。へなちょこストライカー。」

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