音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ36)

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◇ 豪炎寺の決意ページ36

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「俺がサッカーをやってなきゃ、夕香はこんなことにはならなかった。

夕香がこんなに苦しんでるのに、俺だけのうのうとサッカーをやる訳にはいかない……！」

椅子に座った豪炎寺は、自身のズボンを握りしめながら決意した表情で呟く。
…その後ろでは、Aが何処か厳しい目付きで眉を寄せていた。

「だから俺は……、夕香が目覚めるまで、やらないと誓ったんだ…、なのに、あの時

何故なんだろうな…、自分でも分からないんだ。自然に、身体が動いてた。」

帝国との試合を思い出したのだろうか。
軽く笑みを浮かべながら円堂達の方へ振り向く。
その表情を見た円堂は、ポツリと声をかけた。

「……、辛い話、させちゃったな。なんにも知らないで、しつこく誘って、ごめんな。

この事、誰にも言わないよ。…じゃ。」

「サッカー部、あれからどうなった。」

「ああ！次の対戦校が決まったんだ！お前のシュートがきっかけで、みんな練習頑張ってるぜ！ありがとな。」

そして、円堂達は病室を出る。
病院を出て帰り道を歩いていると、円堂はAの表情が何処か暗いことに気が付いた。

「A？どうかしたのか？」

「！…いや、べつに……」

「…さっきの話か？」

「…、うん、私も弟がいるからさぁ。色々考えちゃってて。」

納得した顔をする円堂を横目に、Aは豪炎寺の表情を思い出した。