音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ34)

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◇ 病院ページ34

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その日の翌日、放課後円堂とAは並んで歩いていた。

「A、いつもみたいに車じゃないのか？」

「いーの！たまにはこうやって歩いて帰るのも必要だよね〜」

そう言いながら肩にかけている鞄を揺らすA。
何処と無く楽しそうな様子に、円堂は笑みを零した。
その円堂の視界に、私服で歩いている豪炎寺が映る。

「あれ、豪炎寺……？」

「？、あ、ホントだ。」

「A、追いかけてみよう！」

「へ？って、えんどぉ〜！？」

状況処理が出来ないまま、Aは円堂に手を引っ張られ一緒に連れてかれる。
最初は困惑していたが、やがてため息をつきながら豪炎寺を追いかけた。

そして追いかけた先にあったのは、稲妻総合病院だった。

「病院……？」

円堂達は疑問に思いながらも、中へ入る。
だが総合病院なだけあって中が広く、円堂は豪炎寺が何処に行ったかとうろうろしていた。

「たしかこっちだったような…、もっと上の階だったのかな…」

うろうろとする円堂に呆れている中、Aは「豪炎寺夕香」という名が書かれたネームプレートを見つける。
豪炎寺という名字は、中々無い。
病院入った豪炎寺と何か関係あるのか。

「円堂、このプレート。」

「え？ってうわっ！」

円堂がAが言った方へ顔を向けると、丁度そのタイミングでそのプレートの病室の扉が開く。
出てきたのは豪炎寺で、彼も予想外だったのか驚きを露わにしていた。

「お前ら……」

「いやぁ〜、その……；」

円堂が吃りながら言い訳しようとする。
当然だ。真っ先についてきたなんて言えるわけが無い。
そして、その円堂の視界に病室にいる…小さな女の子が映った。勿論Aの視界にも。

それに気付いたのか、豪炎寺が隠すように扉を閉めた。

「……何しに来た。」

「え、えっと、お前がココに入るの見たからさ…、怪我とか病気かなって…。サッカー辞めたのもそれでかなーって思って……

いや！勿論お前があの一度だけだって言うのは分かってる！俺も、誘いに来たわけじゃないんだ…、なんかオレ心配でさ……悪いと思ったんだけど……なんていうか…ごめん！」

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