音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ33)

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◇ 負けられないページ33

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(さて、円堂の所にでも行くか……)

部活も終わり、夕暮れ時。
部活も終わりAはカーディガンを羽織り帰ろうとする。
その前に円堂の所に行くか、と歩を進めていると後ろから声がかけられる。

「おーーーい！A！」

「風丸…」

振り向くと、後ろから声を掛けてきたのは風丸で、風丸は「今帰りか？」と聞いてくる。
それにAは、頷きながら答えた。

「うん、ついでに円堂の所にも行こうかなって」

「そっか、俺も行くつもりだったし、ついでに帰り送るよ。円堂は…」

「どうせいつもの場所でしょ。」

「ははっ、だよな！」

＊＊＊＊

風丸とAが目的地＿鉄塔広場に着くと、そこからは衝撃音が。
二人が近づくと、人影が見える。

「やっぱりここにいたのか」

「相も変わらず、無茶な特訓だね。」

「風丸…！それにAも！うぐっ！；」

円堂は二人に気を取られ、タイヤに弾き飛ばされた。
そして円堂と風丸はベンチに座り、Aは柵にもたれ掛かりながら二人の方を向いていた。
風丸が、ポツリと呟く。

「染岡は、焦ってるんだろうな…」

「うん、アイツがあんな事言い出すなんて…、思ってなかった。」

「まぁ、豪炎寺が凄いストライカーなのは事実だし、それに同じポジションとしてプレッシャー感じちゃうのも無理はないかもね…」

「うん……一年の皆が、豪炎寺を頼るのも分かるよ。あんな凄いのを見せられたら、俺だって負けられないって思う。Aだってそうだし…

もっと頑張って、力をつけなきゃってね。」

「そうだねぇ、私も負けられないな。」

二人の言葉を聞いた円堂は、少し顔を下げた。

「みんな、お前らみたいに思ってくれたら良いんだけどな……」

「そこを導くのがキャプテンの役割じゃないのか？」

「そうだな！…みんな、今は豪炎寺さえいれば簡単に勝てるって思い過ぎてる！サッカーは11人でやるって事を、忘れてるんだ…！

俺、豪炎寺のことはもう無理には誘おうとは思ってないんだ。今の俺達で、強くなれたらいいなって…思うんだ。」

「…そうだね。豪炎寺には豪炎寺の、私達には私達なりの強さがある。

そこを伸ばしていけば良いだけだよ。」

「ああ！！」