音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ24)

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◇ 帝国戦 07 ページ24

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胸でトラップしたAは、帝国エリアへ向かっていく。
だが全国最強の帝国、対応力も早く。予想外の出来事に困惑したものの、素早く止めようとする。

Aの前に、立ち塞がる鬼道。

「通させないぞ…！」

「ごめんね、君に構ってる暇無いんだ。」

Aと鬼道が対面する瞬間、Aは右手を振りかざした。
その指先からは、円堂の出した黄金とは違う、淡い光が。
その線の先の人物へパスを出す。

「宍戸！サイドを抑えて！！」

「うえ！？」

「失敗してもいい！その光の線に沿ってパス！」

「はい！！」

「染岡！半田！攻め上がって！」

「おう！！！」

「わかった！」

次々と指示するように、操る様に雷門イレブンへ光の線を放つ。そう、まるで指揮棒を振る指揮者のように。
そして雷門イレブンは不器用ながらもその線に沿った。

この光景に見覚えがある者は、目を見開く。豪炎寺も、鬼道も……
そして鬼道は、既視感の正体が自ずと分かった。

〈こ、これは……〉

(一人の指揮者が、光を用いてフィールドを操る…)

〈小学生の頃、その圧倒的なゲームメイクで有名になった女子選手の技！！！〉

(それはまるで、ひとつの「演奏」)

〈「神のタクト」！！！〉

(そしてそれを率いるのは……)

その間にも次々とパスは繋がっていく。帝国の選手が奪おうとも、光の線によって動いた選手にするりと交わされる様にボールが動く。

最後は、Aにボールが託された。
そしてシュートモーションに入った。

ボールを中心に虹色の音符が描かれる。

「 ──────── 〝フォルテシモ〟！！」

鮮やかな虹を残しながら放たれたそれに源田は反応したが
勢いが強く止められなかった。

(正に、────「神の指揮者」神童A。)

〈き、決まったぁぁああああ！！神のタクトを用いて、フォルテシモで一点をもぎ取ったのは！！

唯一の女子選手神童A！！「神の指揮者」完全復活ー！！！！！〉

名前がバレたと舌を出すA。それを他所に、興奮したメンバーが声を掛けてくる。

「すっげぇぜA！！」

「お前あんな技持ってたのかよ！！」

「サッカー上手いのは知ってたけど……」

「まだ一点取っただけだよ〜。調子に乗らないの」

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