音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ20)

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◇ 帝国戦 03 ページ20

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雷門イレブンは数々の攻撃を喰らい、目金以外立ち上がれずにいる。
そんな重い空気が漂う中、審判が戸惑いながらも声を上げた。

「ちょ、君は女で…え、選手登録されてる？それなら
────選手交代！！！」

「「「「！！！！！」」」」

突如切り裂いた審判の声に、全員がそちらへ顔を向ける。
皆の耳が捉えたのは「選手交代」という言葉。

誰が選手交代するのか…円堂達の目に入ったのは。

「 ──────── A…っ！」

「ごめん、遅れた！」

長い三つ編みを揺らした本人、…神童Aは、軽く笑いながら手を振っていた。

その登場に、雷門イレブンは笑顔を見せる。
対して帝国は、怪訝な顔をするばかりだ。

「女…？」

「鬼道さん、アイツは…？」

「いや…、俺も知らない。」

けれど、この拭いきれない既視感は何だろうか。
鬼道は頭の隅で思考する。

その間にも本人は、ゆったりした足取りでフィールドに入っていった。
それを機に、雷門イレブンが彼女を中心に集まる。

「A…！やっと来たか！」

「ごめんね？ちょっと用事が長引きすぎたね。」

そのままわいわいと話す雷門イレブンを見て、焦ったような怯えた様な顔をした冬海がAへ小さな声で話しける。

「ちょっと…、神童さん！帝国の皆さんをおまたせしては…」

「まま、そんなキリキリしないで。軽く行きましょーよ。だってこれ練習試合でしょ〜？」

本人はからからと笑いながらいう始末。
その光景に、帝国イレブンは怪訝そうな顔をする。

「なんだ、あの女…？」

だけどふと、帝国イレブンに背を向ける形でAは雷門イレブンのみんなを見渡す。

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