音の波紋を、雷へ【イナズマイレブン】 (ページ12)

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◇ 試合ページ12

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「こいつら、俺が来るよりも前からお前らの事見てたみたいだぞ。」

風丸が笑いながら言うと、円堂は驚きの声を上げる。Aもそれは予想外だったようだ。

「円堂達が、ほかの運動部に声掛けてるの見てたら…」

「ちょっとな…」

半田真一、染岡竜吾が照れ臭そうに言う。続けて、栗松も涙ぐみながら言葉をかけた。

「その特訓も、なんかこう…胸がジーンと熱くなって来たでヤンス…！」

その声を皮切りに、1年生が一緒に特訓をやりたいと声を掛ける。
帝国という壁に、最初から諦めず、めげずに立ち向かっていく円堂を見て感化されたのだろう。

円堂は、涙ぐみながら皆に声を掛けた。

「当たり前じゃないか…大歓迎だよ…、！うぉおおおお！俺すっげー嬉しい！よーーし！やろうぜ！」

「「「「やろうぜ！！！！」」」」

(ほんと、根っこまでサッカーバカだね…私も人のこと言えないけど。)

なんて、心の中で思いながらAは皆と特訓を始めた。

「おし、やるぞ！！！！」

「「「「おうっ！！！」」」」

◆◇◆◇◆◇

試合当日。

「皆、紹介するよ。今日の試合助っ人に入ってくれる、松野空介だ！」

「ボクのことはマックスって呼んでいいよ！キミたちのキャプテン見てたら、何だか退屈しなさそうだと思ってさ！」

「退屈って…遊びじゃないんだぜ試合は…」

マックスの飄々とした態度に、染岡が苛立つ様に顔を顰めながら言い放つ。
対して本人は、気にしていないように軽く笑っていた。

「心配いらないよ。サッカーはまだやった事無いけど、こう見えて器用なんだよね。」

「と、言うことで、期待しようぜ！」

「しかし、これでもまだ9人だぞ？」

半田が眉を下げて言うと、風丸が円堂に言葉をかける。その内容は、今この場に居ないAの事だ。

「Aは遅れて来るんだよな？」

「嗚呼！家での用事があるらしい。でも後半途中までには絶対来るってさ！」

「神童のいない9人で、前半乗り越えられるかな…」

そうこぼす半田の後ろから、声が掛けられる。

「10人だけど…」

「うっ、；ごめん気付かないで…」

「影野も入部したんだっけな！」

「いいのさ…俺はもっと存在感出せる男になりたくてきたんだからね…」

「「「「… ;」」」」

◆◇◆◇◆