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物の壊れる音が、
人の悲鳴が、
鮮明に聞こえてくる。
これはきっと夢だ。そうに決まってる。
起きたら楽屋で、みんなに「寝惚けてんの〜？」ってからから笑いながらからかわれるんでしょ？
そう願っても、私の視界は目を覚ます事を許さなかった。
さっきから、電話も繋がらない。
携帯の画面を見ながら、ため息をついていた。
「まま、…さむいよ」
「寒いね、ごめんね、」
その声にハッとする。バスのカーテンを少し開けて、様子を見ると、親子が。
子供の女の子は、寒そうに腕をさすり母親の方も子供の前だからか隠しているのかもしれないが、とても寒そうだ。
(私に今出来ることは、)
芸能人だから、とかそういうのは関係ない。
私が、出来ること。
「はい、これどうぞ。」
「え……」
「あ…！ツッキーだ！嵐だ！」
「ふふ、知ってくれてるんだ。ありがとう。」
余分に持ってきていた衣装を親子に渡す。
遅れて現状を理解した母親は、私にありがとう、ありがとうと、何回も呟いていた。
それからスタッフにも話して、行動した。
避難所がいっぱいで入れないと言われた人たちには、ロケバスに入るように。
ご飯が足りなくなってお腹が空いた、とせがむ子供にケータリングを分け与える。
みんなに説明すると、ちゃんと列に並んで取りに来てくれる。
次の番だったのは、先程上着を渡した小さい女の子だ。
「ツッキー、ありがとう！」
私はそう言われた時、きちんと返事を返せていただろうか。
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snow white(プロフ) - とても面白いです🫶 続き楽しみにしております！！ (2月20日 16時) (
レス) id: 23fa265d2e (このIDを非表示/違反報告)
にのりん.(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！！続編待ってます！！！！ (1月15日 4時) (レス) id: 145336324e (このIDを非表示/違反報告)
玖良麗(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます。Geroさん、蛇足さん、米津さん、ゴムさん、ぴこさん、luzくん等の歌い手さんたちも良ければ出してほしいです。 (11月17日 17時) (レス) id: 898bf58831 (このIDを非表示/違反報告)
（名前）(プロフ) - はじめまして！ちきんたつたさんの小説でいつも元気を貰っています☺それに投稿されたお話で福島のお話はとても心に刻まれたお話でした。これからも体調には気をつけてお過ごし下さい。応援しています☺ (11月16日 12時) (レス) @page13 id: 6cf33b0e57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年10月25日 5時
