気象系の女王系紅一点お嬢様 (ページ26)

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「弁護士さん…？もしかして、相談の… 」

成「はい、成瀬と申します。」

成瀬の名刺を受け取った芹沢は、後ろにいる早瀬へと目を向けた。
それに気付いた早瀬は、ニコリと笑いながら自身も名刺を差し出す。

「成瀬の秘書の早瀬周と言います。どうぞよろしく。」

早瀬の美しい笑みに、芹沢は吃りながら名刺受け取った。
その様子を、成瀬に冷たい目で見届けられていることに、気付かなかった。

芹「初めまして、刑事課の芹沢です。宗田…俺の中学の同級生なんです。なんであのー…よろしくお願いします。秘書さんも。」

「…はい。」

「…、ええ。」

「じゃああの急ぎますんで！失礼します！！」

芹沢の走り去っていった背中を、二人の天使は冷たく見据えていた。

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本の整理をしていた咲田しおりの元へ二つ声がかかる。

成「あの、…建築関係の専門書を探しているんですが…」

早「私も同じく。」

咲「それならこちらです。どうぞ！」

咲「失礼ですが、建築関係のお仕事なさってるんですか？」

成「いえ、弁護士です。」

咲「えっ！弁護士さんって、…みんなおじさんだと思ってました。そちらの方は…」

成「僕の秘書です。」

咲「秘書さんかぁ〜。何だかカッコイイな……」

早「ふふ、どうも。」

咲「返却は2週間後です！2日3日ならおまけしますけど…」

成「ありがとう…」

咲「…あの、以前どこかでお会いしましたか？」

成「僕達と、ですか……？」

咲「…いえ、すみません気のせいかも！」

成「…、ではまた。」

背を向けた際に、早瀬は少し複雑げに顔を染めていた。