気象系の女王系紅一点お嬢様 (ページ25)

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■ 魔王ページ25

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「今日は、優しい二人の天使の話をします。」

「これって、悪魔じゃないの？」
「そーよ！これ悪魔よ！」

「じゃあ、これは？」

捲られたページの先には、美しい羽を持つ──────天使。

「「「きれー…！！」」」

「ルシファーという、神様から凄く愛されてた天使よ。優しくて、朗らかで…皆からは愛されていたの。

そして、いつもルシファーの隣にいたのは…ミカエル。」

同時刻、花束を持った男女が、廃工場のような場所にコツコツと足音を響かせる。

「でもある日、ルシファーが神様の怒りを買って…天国から追い出されてしまったの…

行き場所を失くしたルシファーは、サタンと名前を変えて、地獄へ舞い降りて…そこで、魔王になってしまったの。

そして、いつもルシファーの隣にいたミカエルは…大事な人がいなくなったことに怒り狂い、ルシファー…サタンと共に、地獄へ舞い降りてしまった。」

「英雄…、見ていてくれ。」

男女二人の指先は、強く絡められていた。

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「先生！！ありがとうございますぅうう…！！秘書さんも、！2人は神様ですううぅ…」

泣き喚く老人に、肩に手を添えながら笑いかける天使達。

「成瀬先生！！また勝ちましたね…」
「今回勝てたのは全く奇跡としか思えないですよ」

成「真実の証明をしたまでです。なにも特別な事はしていません。」

「早瀬さん！敏腕秘書と名高い貴方ですが、今回も無罪を証明するために協力したのですか！？」
「どんな協力をしたのでしょうか！」

早「彼の言った通り、特別な事はしていまさんよ。」

記者達を振り切り、早足で2人は去っていった。

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「領」

赤いライトが禍々しく照らされた部屋の中で、女…早瀬が呼びかけると、その天使基、悪魔は振り向く。

そして成瀬がするりと早瀬の背中に手を回し、肩に擦り寄った。

「周…僕には、君だけだ。」

「…ええ、私も。」

抱き合う男女の後ろでは、男の写真に鋭利なナイフが刺さっていた。

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