気象系の女王系紅一点お嬢様《過去編》 (ページ10)

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現在、3月の初め頃…私は舞台の稽古に取り進んでいる。

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今回の舞台はミュージカル系統らしい。
タイトルは「音想(おと)」
私の歌声を主導に踊りを取り入れるらしい。
その中でも私はメインだから、早着替えや素早い移動が必要になる。と。

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「ハァッ…、っく…」

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キツい…ダンスの練習をしていたからそこまで難しくないと思っていたが、とても苦しい。
振付師に少し休憩するように言われレッスン室を出る。

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誰もいない部屋でしゃがみこみながら、タオルに顔を埋める。
…私に出来るのか？
こんなネガティブな思考に陥るのは、昨日偶然にも聞こえてしまったからだ。

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─────────『まだ高校生成り立てくらいの子供に、こんな大舞台のメイン務まるのか…？』
─────────『プロデューサーは凄い期待してたからねぇ…』
─────────『それに…女の子だしなぁ、この激しい動きが出来るとは思わないが…。』

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一人でがむしゃらに練習していた時には無かった、周りからのプレッシャー。
…ほんと、息が詰まる。

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──────────プルルルルップルルルルッ

沈んでいく思考の中、それを遮ったのはジャニーさんから渡されていた携帯だった。

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「…もしもし？」

大『Aちゃん？』

「、！なんで大野が…？」

大『いや、舞台決まったって事務所内でも有名になってたからさ、ジャニーさんに番号教えて貰ってかけ、た。』

「…そう。」