気象系の女王系紅一点お嬢様《過去編》 (ページ7)

今日:7 hit、昨日:21 hit、合計:22,754 hit

◇ ページ7

.

.

低く、唸るような声を出した大野に嫌がらせしていた男達は顔を悪くする。

.

「な、なんだよ…だって事実だろ！？」
「こんな奴が俺らより上なんて…」

.

その言葉に怒りよりも呆れていると、騒がしい声に気が付いたのかレッスン室に見覚えのある顔がひょこりと顔を出す。

.

.

「おい、何してんだ。」
「…なに、またAに下らない事したわけ？」

.

顔を出したのは健くんと剛くんで。
この2人はよく私のことを庇ってくれている。だからこそ、この現状に眉を寄せていた。

.

「っだいたい！目障りなんだよ！！女のくせに！！」
「女が簡単に入れるわけねーじゃん！！」
「どーせカラダでも売ってんだろ！？」

.

.

「…もうさ、いいよ。」

案外、淡々とした声が口から漏れた。
「…は？」と間抜けな声を出している男どもに、笑みを見せる。

女と差別されるのは嫌いだ。
それで俯く自分が惨めに思えるから。

ダンスや歌を馬鹿にされるのは嫌いだ。
そうだ、と納得してしまう自分がいるから。

だからこそ、私は私というジャニーズを肯定する。
少なくとも、私を肯定してくれる人がいるから。

「別に、嫌がらせするのはいいよもう。君たちはせいぜい─────」

「私というジャニーズを輝かせるために、踏み台になってくれ。」

私という存在を、世界へ知らしめるために。