第001話【チビの一番】 ページ3
澤村「いやぁ、まさか北川第一のセッターがうちにねぇ」
澤村が楽しげに呟くと、田中がその話題に食いつく。
田中「でもぜってぇ生意気っすよそいつ…」
菅原「またお前、誰彼構わず威嚇すんのやめろよ〜」
田中「そ…そんなことしませんよ、俺」
菅原が悪いながら言うと、田中は少し焦りながら訂正していた。
それを見ていたAは真顔で呟く。
「…ま、その北一のヤツがちゃんとチームプレー出来んのかは見物ですけどネ。」
菅原「あいっ変わらずAちゃんは冷たいねぇ〜」
あっさりとしたAの答えに、菅原が面白げに呟いた。
そして体育館に入ると、小豆色のジャージを着た影山と日向。
「チワッス」
「おうおうおう！？お前ら勝手に─────」
「やめろ馬鹿」
挨拶をした影山に食いつく田中をAが襟を掴みながら引き戻した。それを横目に見た澤村は改めて影山に声をかける。
「影山だな？」
「おす」
「結構おっきいね〜」
「最初が肝心っすよスガさん」
「身長は？」
各々と声を掛ける中、一際大きな「チワッス！」という声が体育館に響く。
全員がそちらへ目を向け、田中が驚いた様に指を指した。
田中「っあ！お前…！チビの1番！」
澤村「じゃあこのもう1枚の入部届の日向って…お前か、いやぁちょっとびっくりしたなぁ…そうか、お前らどっちも烏野か！」
首を傾げる二人に菅原が説明する。それに便乗する様に田中が口角を上げながら言葉をかけた。
菅原「俺達、去年のお前らの試合見てたんだ。」
田中「お前チビで下手くそだったけど、ナイスガッツだったぞ！！」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年9月6日 4時
