その烏、女騎士。 (ページ20)

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第017話【試合終了】ページ20

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その後も第2セットが始まり、接戦を繰り広げる。
意外だったのは、月島が予想以上に必死にやってたこと。

まあ、それは後にしよう。今はブロック飛ぶこと。
田中がボールを打とうとする、それに合わせて私は跳んだ。

ドパァンっ！！

菅原「出た〜Aのスーパーブロック！！」

田中「クッソォ…！！やっぱブロック強ぇ…」

─────そして結局、私たちのチームの負けで終わった。

試合後、日向達が月島に握手をせがんでいる所を見て苦笑いする。
唖然とした表情をした月島に歩み寄り、声を掛けた。

「月島。どうだった？3対3は。」

月島「…別にどうでも。エリート校の王様相手だし、僕ら庶民が勝てなくても、何も不思議じゃないです。」

「ふぅん…その割にはさ、ちゃんと本気だったじゃない。」

あの試合の時見せた必死な表情は、少なからず嘘ではないだろう。
きっとコイツも、バレーが好きな気持ちは変わらない。
納得してなそうな顔をしている月島に、上着を渡した。

私達の近くにいたキャプテンに、声が掛かる。ふと見ると、それは日向達のようで入部届けを差し出していた。
あぁ、…そういや入部認められてなかったんだっけ？

澤村「…清水！〝あれ〟もう届いてたよな？」

清水「うん。」

そう言い清水センパイが持ってきたのは烏野高校排球部のジャージ。
全身黒だが、個人的にこの配色は好きだ。なんかカッコイイ。

ジャージを早速着る日向達。

菅原「お前も着てみろよ〜！」

月島「いや、僕はあとで…」

田中「恥ずかしがり屋か！いいじゃねぇか着てみろ！！」

「きっと似合うよ、着てみれば？」

その押しに負けた月島は、渋々と来ていた。
ジャージに身を包んだ新入部員四人がみんなの前に立つ。

澤村「これから、烏野バレー部として、せーの！！」

「「「「「よろしく！！！」」」」」

「「おッス！！！」」