その烏、女騎士。 (ページ19)

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第016話【頂の景色】ページ19

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夷守A side

それから、二人は先程の速攻を何度が挑戦しているようだが打てなかったりと何度か失敗している。

けれど確実に…影山のトスの精度は上がってきていた。

(それに…凄い楽しそうじゃん。)

月島「理解不能…さっきのはマグレだろ。なのに懲りずに何回も…」

「確かに、馬鹿やってるけど…日向はまた、何回でもボールを見ないで跳ぶんじゃない？まぁ、理解不能よね。

他人を100パー信じることなんて、そう出来る事じゃ無いもの。しかも、因縁の相手。」

(面白くて、予測不可能で…何もかもが新しい。)

試合再開し、山口のサーブが跳んでいく。田中がレシーブし、影山がトスを上げようとする。

月島「どうせまたチビに上げて失敗だろ。田中さんだけマークしとけば…」

月島の視界には、走り込む日向。それに目を見開いた月島は、山口にお前も来いと言い放つ。
その珍しい表情に、おや、と思わず眉が動く。

(なんだ、そんな表情(カオ)出来るのか。)

日向は月島達の前から方向転換し、そして─────跳んだ。あの身体能力を持つ日向だからこそ出来る、躱すこと。

そして、日向の手からスパイクが放たれた。
拾おうとしたが追いつけず、あちらの点にはいってしまう。

(頂の、景色─────、)

影・日「「オッシ！！！」」

＊＊＊＊

その後も速攻を決められ続ける。解っていても、レシーブ出来る速さじゃないのだ。
そしてついに、逆転を許してしまった。

トスの精度が、格段に上がってる…スパイカーが無理やり合わせるんじゃなく、影山というセッターが合わせる事で、本領発揮した。

それを引っ張り出したのが…あの日向(バカ)なんだよなぁ…。
なんか視界の端でスガセンパイが涙ぐんでる気がするが無視しよう。(薄情者！！Byスガ)

月島「そう何本も抜かせるか！！」

月島が日向へとブロックに入るが、光が強ければ強いほど目が眩む。
影山のトスは田中の方へ向かい、強烈なスパイクが決まった。

田中「どうだオラアアァァァ！！月島コラ！！俺と日向潰すっつったろうが！！」

日向「そーだそーだ！！」

田中「やってみろやオラァア！」

日向「みろやオラ！！」

菅原「なんでお前が1番威張ってんの田中〜」
縁下「そうだー！1年のお陰で打ててるくせにー」
菅原「態度デカいぞ！」
木下「脱ぐなハゲ！」
「調子乗んなハゲー」

田中「今ふつーに悪口混ぜたの誰だコラアア！！」