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「いつか絶対、Aちゃんの音を聞いて、隣を走ってくれる仲間が現れるって、「 ――――― 」は信じてるよ。」
こんな思い出はまやかしだ
忘れるな、だってお前は ―――
.
(.....、円堂、違うんだよ。わたしは、お前に信頼されるような、.....)
「 ――― 円堂。」
「んぁ？どうした？」
「.....ありがとうね。」
.
ばいばいだね、私の太陽。
.
◇ ばいばい ページ9
.
「今のすっげーー威力だったぜ！A！！」
「元の才能が違うもんなあ」
「しかもその前に五人抜き！！絶好調だなっ！」
「天才ってのは楽なもんだな」
「さすがA先輩！！」
「さすが、孤高の天才様。」
「これなら準決勝も大活躍だな！」
「お前がいなけりゃ、俺達は活躍出来るのに。」
ああ、うるさいな。
こんなの過去の幻聴だって分かってる。分かってるさ。
.....でも、元の位置へ戻る皆の背中が何処までも遠く見えた。
ああ、
――――― ポン、
突然肩に感じる違和感にハッとなる。咄嗟に左後ろを振り向くと、そこには円堂が立っていた。
円堂は心配げな顔をしながら口を開く。
「なぁ、A。....なにかあったのか？」
「え、？」
「オレはAみたいに頭が良くないから、Aの考えてることはわからない。
....けど、さっきシュートを打ってたAは無理してるように見えたんだ。」
「なあ、A。」と言いながら、円堂は真っ直ぐと私の目を見据えている。....逸らすことなんて、簡単なはずなのに。
円堂はボールを手に持ちながらニカッと笑った。
「何かあったら絶対に頼れよっ！仲間だろ？」
「 ――――――――..... 」
.
.
(.....、円堂、違うんだよ。わたしは、お前に信頼されるような、.....)
「 ――― 円堂。」
「んぁ？どうした？」
「.....ありがとうね。」
.
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年2月8日 3時
