◇ 木戸川清修戦 03 ページ44
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「みんな頑張って！三兄弟と中盤の連携を崩せば、必ず逆転できるわ！」
両手を握りながら皆に激励を投げる秋。そこへ、Aが「それはどうかな〜」と声を掛ける。
「アイツらだって、性格に難アリとは言え全国を勝ち抜いて来たチームのFWなんでしょ？短絡的だけど、脳が無いわけじゃない。」
「ああ、奴らも後半は修正してくるだろう…」
「それに、まだあの技を出していない……」
鬼道が神妙な顔で呟き、豪炎寺はそれに付け加えるように険しい顔で言う。豪炎寺の言葉に、一之瀬が「トライアングルZか…」と警戒するように呟いた。
木戸川の実力を誰よりも知っている豪炎寺が「このまま終わるはずがない」と重く呟く。
だが、円堂は拳を握って声を放った。
「大丈夫さ！どんなシュートだろうと、オレが必ず止めてみせる！」
そして、後半が始まる。
開始早々三兄弟はニヤリと笑う。次いで一斉に走り出し、トライアングルZと気付いた鬼道は円堂に「来るぞ！」と叫んだ。
三兄弟がパスをしあい、そして空中に飛び上がる。
「 ――― �� トライアングルZ�瓠�！ 」
「�� ゴットハンド �瓠�！」
強力なシュートに対抗するように、黄金の手が現れる。だが、円堂は徐々に押されていき、威力に負けてしまいゴットハンドは砕けシュートが入ってしまった。
自身の一番の技が破られた事に、円堂は自分の手を信じられないように見つめる。
そして、試合再開。
相変わらず三兄弟でボールがパスされる中、鬼道がスライディングを仕掛けそのボールを円堂が受け取った。
「行くぞ！トライペガサスだ！！」
「「おう！！」」
ボールを受け取った一之瀬を筆頭に、三人が前線へ上がっていく。しかし、その前に木戸川の西垣が現れスピニングカットという技で円堂達は吹き飛ばされてしまった。
「ペガサスの翼が折れたな……」
「トライペガサスが止められるなんて…！」
「焦るな円堂！…俺が必ずゴールを決める！」
豪炎寺の頼もしい目に、円堂も頷く。
Aは相手ゴールをしばし見つめたあと「豪炎寺！」と呼びかけ指でこちらに来いと示した。
そして、駆け寄ってきた豪炎寺に内緒話をする様に手の横に手を当てる。
「どうした？」
「あのさ、次のシュートチャンスの時 ＿＿＿＿＿＿」
「…！わかった。」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年1月3日 22時
