◇ 木戸川清修戦 02 ページ43
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武方三兄弟の一人が攻め上がっていたところを、壁山が必殺技で防ぐ。
なかなか攻められなくなった状況に三兄弟も少し焦りの表情を浮かべていた。
試合再開し、武方三兄弟が攻め上がるも味方のパスが上手く通らず雷門のゴールキックとなってしまう。
そして、三兄弟はそのミスした選手を責める。嫌な空気が漂っているのを、Aは目を細めて見ていた。
そこへ、鬼道が声を掛けてきた。
「A」
「うん、木戸川の弱点は他ならぬあの三兄弟だね…私は染岡達に話してくるよ。」
「わかった。では ＿＿＿＿＿＿ 」
話し合った作戦に互いに頷き鬼道はMF･DFの皆に話に行き、Aは染岡と豪炎寺達に作戦を話す。
「あの三兄弟は、前にも思ったけどプライドが高い…そして、豪炎寺を特に警戒してる。染岡、豪炎寺。いいね？」
「「ああ！」」
――― そして、試合再開。
雷門のゴールキックで、円堂が誰にボールを蹴るかと思えば、一番近くにいた土門へボールを蹴った。
「ちょ、まじ？」
「わざわざチャンスをくれるとは！」
笑みを浮かべて土門に迫る三人。その3人を横目に、Aは染岡と豪炎寺に向かって頷く。そして2人も、頷きを返した。
〈おっとー！？豪炎寺と染岡がサイドから駆け上がって行くーーー！！〉
「A！！」
そして土門がAへパスする。それを受け取ったAは、こえを張り上げた。
「今だよ！！」
「「「オウッ！！」」」
「 ――― �� 神のタクト �瓠�！」
自身から一之瀬へ光を繋ぎながら、Aはパスをする。まさかのゴールキーパーも前線へ上がったことに武方三兄弟も驚愕の表情を浮かべる。
三人は染岡たちが他の選手を引き寄せたお陰でガラ空きになった中央へ走り、一点で交差する。
見覚えのあるシュートモーションに、一之瀬達の旧友、西垣は目を見開く。
「「「 ――― �� トライペガサス �瓠�！」」」
勢いもあり、迫力のあるシュートにキーパーは怯えそのままゴールへ深々と突き刺さった。
ピッピィ ＿＿＿＿＿＿ ！！
同点になったところで前半が終了。ベンチに戻ろうとしていた豪炎寺の元へ、武方三兄弟がやってくる。
「豪炎寺！」
「貴方にだけは絶対に負けない！」
「豪炎寺を倒して証明しちゃうからね」
「武方三兄弟は、豪炎寺を超えたって！」
「……」
「行くよ、豪炎寺。」
「ああ。」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年1月3日 22時
