◇ 木戸川清修戦 01 ページ42
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―――そして、試合当日。
控え室から出てきた雷門は、木戸川清修と対面する。
「豪炎寺…」
「今回は逃げなかった様ですね。」
「俺は正々堂々と戦う。それだけだ。」
「まあせいぜい楽しませてくれよ、みたいな？」
「この一年でお前の力が鈍ってなければいいけどな」
「そこの熱血くんも、オレたちのトライアングルZで吹き飛ばされないようにね！みたいな？」
「ああ、必ず止めてやる！オレ達は絶対に負けない！」
〈昨年優勝を逃した雪辱を果たす為にも負けられない木戸川清修、そして対する雷門にはこのまま準々決勝を勝ち進めば四十年ぶりの決勝進出がかかっている！〉
ピピ ＿＿＿＿＿ ！！
三兄弟が勢いよく攻め上がる、悠々と交わされゴール前まで攻め込まれる。そして、ボールを空高く上げられた。
「�爛丱奪�トルネード�瓠�！」
「�倏�裂パンチ�瓠�！！」
「円堂！」「円堂っ！」「円堂…」
この前は止められたはずのシュートが、円堂の技を打ち破りゴールに突き刺さった。
開始早々先取点を取られ、円堂達は険しい顔をする。
(……あの三兄弟も、一応の頭脳はあるってわけね。あの決闘では本気出してなかったってワケ。)
「豪炎寺！お前に見せてやるよ！」
「「「オレたちの力をな！！」」」
高笑いを上げる三兄弟に歯を噛み締める豪炎寺。Aは、そんな豪炎寺の肩にポン、と手を置いた。
「！A……」
「見せてやろうよ、雷門のエースストライカー豪炎寺修也は負けないってさ。」
「…ああ。」
そして、試合再開し相も変わらず三兄弟が攻め上がってくる。またバックトルネードを打たれたが、円堂はゴットハンドでガッチリ止めて見せた。
Aは円堂に目を向け、次いで三兄弟に目を向けて顎に手を当てた。
そして試合が続き、武方三兄弟でパスが繋がれる中土門がカットする。だが、またも攻め込まれてシュートを打たれる。が円堂はきちんと弾いて見せた。
「もう追加点は許さないぜっ！」
(円堂のおかげで、こっちの指揮が上がってる。それに対して、……)
Aは木戸川清修の方へ目を向けた。そして見た光景は木戸川のミッドフィールダーがパスを繋げているところを武方三兄弟の一人が無理やり奪ったところだったのだ。
あまつさえ、攻撃は自分たちの仕事だ。下がっていろ、という始末。
(これじゃ、豪炎寺に叶うどころか足元にも及ばないね。)
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年1月3日 22時
