◇ 信じる心 ページ36
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(午後の飛行機で、アメリカに帰る……それまでに、必ずトライペガサスを完成させるんだ！)
次の日、円堂達はグラウンドに集まり再びトライペガサスを完成させようと練習をしていた。
並んだ3人は顔を見合わせて頷き合う。
「 ――― GO ！」
そして、3人が一斉に走り出し一点で交差する。昨日と同じ、青白い炎が巻き起こりペガサスが現れ、円堂達はそこへ飛び上がるも一瞬で消え去っていった。
「もう少しなのに…！」
「まだ時間はある！」
「もう一度だ！！」
―――それから、何時間も挑戦する円堂達。だが一向に成功する様子が見られない。
ボロボロになって次第に壁山が「もうムリっすよ……」と諦めの声を上げる。ほか一年も眉を下げて見ていた。
だが、その時秋がフィールドに向かっていき一年達は疑問符を浮かべる。
「思い出したの、ペガサスが飛び立つには乙女の祈りが必要だって！」
―――そして、秋から提案されたのは秋自身が目印になってポイントの前にに立つということだった。
その提案に、壁山が危ないと制するが
「 ――― 大丈夫よ。私、みんなを信じてるから！」
「秋……」
「…頼むぞ、木野！」
「キャプテン！ポイントの前に立つって事は、失敗したらマネージャーは…！」
「だから成功させるんだ！木野はオレ達の成功を信じてくれてるっ！
だろ？信じる心には―――」
「行動で応える、だね！」
「たく、あの時と同じだな。」
どうやら、初めてトライペガサスを成功させた時も、今の時と同じように秋がポイントの前に立って成功したらしい。
そして、一之瀬は円堂と同じ言葉を秋に言った。
「信じる心には ――― 」
「行動で応える！」
「……！！」
その言葉にAは息を飲んだ。だが次いで何も無かったかのように表情を戻したため、気付いたものは誰もいなかった。
―――否、少し気付いた者もいたが。
そして、秋がポイントの前に立つ。
「いい？チャンスはこの一度のみ！」
「「おうっ！！」」
「 ――― GO！」
3人が走り出し、秋の傍で交差する。
3人が交差した場所から青白い炎が巻き起こる。その炎は今までよりも強く、次いでそれはペガサスの形になり円堂達は飛び上がった。
「「「いっけぇーーーー！！！」」」
そしてそのシュートは勢いを無くすことなくゴールに向かっていき見事突き刺さった。
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年1月3日 22時
