◇ 千羽山戦 06 ページ27
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ピィ ＿＿＿＿＿！！
後半戦が始まる。
「まずは一点！同点同点！！」
千羽山の選手がパスを繋ぐところを、すかさず鬼道がカットする。そして、先程話した作戦の通り染岡が上がり無限の壁の三人のうち一人のディフェンダーを引き寄せる。
鬼道は、豪炎寺の元へとパスを出した。その元へ壁山も走り寄っていく。
「�� イナズマ落とし �瓠�！！」
イナズマ落としが千羽山のゴールへ向かっていく。これで同点 _かと思えば、染岡が引き寄せていたディフェンダーがいつの間にかもゴール前に戻っており、無限の壁で防がれてしまった。
「あのディフェンスの奴、いつの間に……！」
鬼道も言っていたが、フットボールフロンティアに参加するのは全国の猛者達。
当然千羽山の選手達もその中に入るだろう。
試合再開し、鬼道はAと風丸の方へボールをパスした。
「風丸、Aッ！！」
「「�� ―――――炎の、風見鶏 �瓠�！」」
だが、この技さえも無限の壁に防がれてしまう。
点が返せないことに鬼道は歯噛みした。
鬼道はフィールドを見渡すと、円堂に声を投げる。
「円堂！！」
そして、そのままマックスにバックパスするように指示を出した。円堂が前線へ上がる、ということはイナズマ一号だ。
その意図を理解したAも、前線へ上がって行った。
「「 ――――― てりゃああぁああ！！」」
二人の蹴りによってイナズマを纏ったシュートがゴールへ向かうが、無情にもまた止められてしまう。
どの必殺技を求められてしまう光景に、半田は「やっぱ無理だったんだ…いきなりワントップだなんて」と呟いた。
そのまま、雷門には重い空気が漂う。A、豪炎寺、鬼道などを除いて下を俯いており、その表情は優れない。
その様子を見て声を投げかけたのは、円堂だった。
「おい、みんな！！、どうしたんだよ？何へこんでんだ！！まさか、諦めたなんて言うんじゃないだろうな？
まだ試合は終わってないんだぞ！！土門、栗松、風丸！！」
「でも、無限の壁が破れないんじゃ……」
「やっぱり必要なんだよ、必殺技が…」
「 ――――― 必殺技ならある！！！ 」
重い空気を断ち切るようなその声に、みんなは呆然と円堂を見つめる。
円堂はまっすぐ皆を見据えていた。
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年1月3日 22時
