音の波紋を、雷へ第四章【イナズマイレブン】 (ページ20)

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◇ 目の前でページ20

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その時、鬼道の元へ炎を纏った強力なボール…シュートが向かってくる。
自身へ当たる前にそれに気付いた鬼道は、勢いそのままに体を捩り右足でシュートを打ち返した。

「こんなボールを蹴ることが出来る奴…ッ…それにこの炎、豪炎寺かッ！！！」

蹴り返したボールが橋に当たり上へ跳ねる。
それを受け止めたのは豪炎寺で、その隣には並ぶようにAが立っていた。

二人は橋から河川敷の方へ向かう。その時、春奈が慌てたように声を掛けた。

「A先輩、豪炎寺先輩！お兄ちゃんは別にスパイをしてた訳じゃないんです！本当ですッ！」

「お兄ちゃん、か…」

豪炎寺が思い浮かべるのは、病院にて眠っている夕香の姿。そしてAも、自身の弟の事を思っていた。
その光景を振り払うように豪炎寺は目を瞑る。

「A先輩、豪炎寺先輩…！」

「分かってるよ、春奈ちゃん。」

「…来いよ。」

「…嗚呼」

豪炎寺は顎で河川敷にあるフィールドを指し、階段を降りていく。
鬼道もそれに返事をし、春奈の肩に手を置いてから向かっていった。

「お兄ちゃん…」

「大丈夫だよ。鬼道だってサッカー大好きなんだからさ、豪炎寺なりに今の鬼道に思うところがあったんじゃないかな。私らは一緒に見守ってよう？」

「Aセンパイ…、ハイッ！」

◇◆◇◆◇◆

豪炎寺と鬼道、二人がボールを蹴り合う。二人とも優秀な選手のため、そのボールの威力はシュートと言っても過言では無い。

「鬼道ッ、そんなに悔しいか！？」

「 ――― 悔しいさ…ッ！世宇子中を、俺は倒したい！！！」

「だったらやれよ！」

「ッ無理だ…！」

豪炎寺のシュートを蹴り返した鬼道は、途端に力を抜かす。
そして、弱々しい声で呟いた。

「帝国は、フットボールフロンティアから敗退した…、」

「 ――― 自分から負けを認めるのか、鬼道ッッ！！！！」

その言葉にハッと豪炎寺の方を向いた鬼道。
そしてすぐ、その横を豪炎寺のファイアトルネード突き抜け土手に当たり潰れていた。

そして着地した豪炎寺は、真っ直ぐと鬼道を見据えた。

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一部内容を修正しました。
鬼道が最初豪炎寺のシュート受けた時に「この炎は」と言っているのはAちゃんも同じく強力なシュートを打てるからです。
うちの子は超攻撃型のリベロですので( ’ᾥ’ )

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