音の波紋を、雷へ第四章【イナズマイレブン】 (ページ14)

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◇ 見捨てないでページ14

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「鬼道ッ！！」

「…」

だが、蹴り返す訳でもなく鬼道はボールに当たりそのまま座り込んだ。

「鬼道…、どうした！蹴り返せよ！！！」

覚束無い足取りで立ち上がった鬼道は、ボールの元まで歩きそして持ち上げる。
何かを思うようにボールを握り締め、歯を食いしばったが、ふと力を抜き円堂へとボールを返した。

「40年間無敗の帝国学園…俺達は、その伝説を終わらせたんだ。ただひたすら勝つ事だけを考えて戦い続けてきた。

それが…ボールに触れる前に試合が終わってたんだ。

今までずっと、寝ても覚めてもサッカーの事しか考えてこなかった。それが…こんな形で終わるなんて…俺のサッカーは終わったんだ。」

「 ――― そんなことは無い。お前が見捨てない限り、サッカーはお前の物だ！…鬼道！！」

円堂はボールを鬼道へ投げる。
そして鬼道、今度こそ円堂へとボールを蹴り返した。

円堂はニッと笑い、鬼道も弱々しく笑った。