◇ 惨敗 ページ12
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円堂達は次の試合へ向け、イナビカリ修練場にて特訓をしていた。
壁山は回るタイヤの上で走っていたり、染岡はベルトコンベア(？)をよじ登っていたり。
それを見守りながら、一息付いたAと豪炎寺は話す。
「連携シュートの威力、高まってきたよね。このまま他の技も出来ちゃうかも。」
「ああ、技が多いければ多いほど、攻撃の選択肢も増えるしな。」
「おっ、二人の新しい連携シュートかぁ〜！！フォルテファイアもすっげーー強いけど、新しいシュートもすげーのが出来そうだな！！！」
ニカッと歯を見せながら笑う円堂に、Aと豪炎寺は強く頷く。
すると突然、イナビカリ修練場の扉が開き春奈が息を乱しながら駆け込んできた。
「って、帝国学園が…！！」
「初戦突破か！！」
ライバルの帝国が勝ったのかと円堂は笑みを浮かべ、Aと豪炎寺に向かって拳を向ける。
2人もそれに笑いながら掌で受け止めた。…だが、次に春奈から紡がれた言葉は。
「10対0で…」
「結構な点差だな〜…」
「 ＿＿＿＿＿＿ 世宇子中に、完敗しました…」
「「「「「！！！」」」」」
重々しく告げられた言葉に、一同は驚愕の表情を浮かべる。
円堂は、信じたくないというふうに春奈に問いかける。
「嘘だろ、？音無…」
「ガセじゃねぇのかっ！！あの帝国が初戦で負ける訳がねェだろっ！！」
「それも10対0って…帝国が一点も取れないなんて、有り得ないッスよぉ…」
「音無、どういうことだ！？」
染岡も壁山も、信じられないと言うふうに声を上げ円堂は前のめりに春奈に尋ねる。
春奈は自身の兄の学校が完敗したことに思うことがあるのだろうか、眉を下げて言葉を返した。
「見た事も無い技が次々決まって…、！帝国が、手も足も出なかったそうです…」
「あの帝国が…」
「私らが接戦した帝国がねえ…」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年1月3日 22時
