◇ バカ！ ページ11
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試合終わり、円堂、A、秋は病院にいる夏未の元へ来ていた。
「よっ！」
「お父さん……大丈夫？」
秋の問い掛けに、夏未は眉を下げながら微笑む。
「心配ないわ。」
「よかった！」
「うん。」
夏未は安心した様に微笑む秋とAに笑みを返す。が、円堂の手に巻かれた包帯を見て顔をピクリとさせる。
「それは？」
「ん？これ？今日の試合で、ちょっとね……、だけど勝ったぜ！1回戦突破だ！」
「本当？やったわね！ならばそれは、名誉の負傷と言う事かしら？」
「大した事ないよ。さっき見てもらったけど、2、3日したら動かせるってさ。」
「よかったわ。我がチームのキーパーは、貴方一人なんですからね。無事是名馬という諺もある事だし。」
「名馬……？誰が馬だよ！！！」
「……；そう言う意味じゃありません。」
「夏未ちゃん、諺だって言ってたじゃん」
「でも馬って言っただろ！？」
そうぷんすか怒る円堂に、夏未は呆れたように声を上げる。
「馬に例えてるだけです。」
「ほらやっぱり馬だと思ってんじゃん！」
「分からない人ね！」
「分かってるよ！」
それから言い合いを始める二人に、秋はクスリと笑いAは「喧嘩するほど仲が良いってこの事ね。」と呆れた。
「全く貴方は、下に鹿が付く馬だわね！」
「んえ、下に鹿…、鹿、馬……それなんて読むんだよ！！！」
「分からなくて結構よ！バカ！！」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2024年1月3日 22時
