音の波紋を、雷へ。第三章【イナズマイレブン】 (ページ47)

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◇ 陸上部ページ47

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グラウンドで練習する雷門イレブン。
だがその中に、いつもいる風丸の姿が数分たっても見えず円堂はポツリと声を上げた。

「風丸、どうしたんだ…？」

「私、呼んでくるよ。炎の風見鶏の精度上げなきゃだしね。」

「ああ、頼む！」

Aは風丸が足を進めていた陸上部のグラウンドの方へ向かう。
そこには陸上部が活動していて、皆がクラウチングスタートの体制に入る中、その中には風丸の姿もあった。

グングンと突き進む様子にAは少なからず驚く。

(やっぱり、陸上部ってすごいな〜……でも、)

Aは風丸の何処か迷いがあるような表情に目を細める。
そして、一通り会話が終わったのか風丸がAの元へ来た。

「ごめん、すぐサッカーの練習に戻るよ」

「うん…」

そして、Aと風丸がサッカーグラウンドに戻ると円堂が風丸へ声を上げる。

「風丸！遅いぞ！」

「遅れてすまん！」

風丸とAは炎の風見鶏の練習をする為、グラウンドに入る。
その時、豪炎寺が風丸へ声を掛けた。

「あの一年に何を言われた？」

「大した事じゃないさ。」

その誤魔化す様子をAは横目に見る。
だが響木に声を掛けられたため、練習の方に集中した。

「神童！風丸！炎の風見鶏だ！」

「「はい！」」

そして、二人は円堂の守るゴールへ向かって炎の風見鶏を放つ……が、そのシュートはゴールから大きく逸れた。

「さっきまで決まってたのに……」

「もう一回だ！」

だが、何度打っても決まらなかった。
一通り終わったあと息切れをする風丸にAが声を掛ける。

「風丸って、意外と分かりやすいんだね。」

「！……なにが？」

「あの一年くんに、陸上部に戻ってきてくれとでも言われたんでしょ。」

その言葉に、風丸は曖昧に微笑むだけだった。

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