音の波紋を、雷へ。第三章【イナズマイレブン】 (ページ45)

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◇ 古い部室ページ45

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「諸君、全国大会出場おめでとう！」

「「「ありがとうございます！」」」

そして理事長は監督の方へ向き、伝説のイナズマイレブンの一人が雷門イレブンを率いていることに感心していた。
次いで、改めて雷門イレブンに向き直る。

「そして、君たちのおかげでフットボールフロンティアは大きな盛り上がりを見せている。全国大会でも、熱いゲームを期待しているよ！」

「はい！みんな、優勝目指してがんばろーぜ！」

「「「おうっ！」」」

「理事長も、応援して下さい！」

「任せておきたまえ！」

円堂の声に、軽快に笑いながら拳を握る理事長は次いでAに声をかけた。

「神童くん！君の特例選手としての活躍も期待しているよ。」

「ありがとうございます。」

仲が良さそうな様子に、円堂は首を傾げる。

「知り合いか？」

「私が男子サッカーに参加出来るライセンスを持ってるのは、理事長にスカウトされてその上で審査してくれたからなんだよ。」

そう、Aが男子サッカーに参加出来ているのは特例選手のライセンスがある為。
そのライセンスを持つ為、スカウトし、実力審査をしてくれたのはサッカー協会会長の雷門総一郎なのだ。

そこまで話終えると、円堂達は「へぇ〜」と声を上げる。
そして夏未が声を掛けた。

「で、お父様？そろそろ練習を再開したいのだけれど……」

「いや、用事はもう一つあるんだ。」

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円堂達が移動したのはサッカー部の部室。
理事長は部室を見上げながらポツリと呟く。

「うーん、こりゃ年季ものだ……」

「部室を見たかったんですか？」

「かなり古いと夏未から聞いてね。」

この部室は響木達がイナズマイレブンだった時代から受け継がれていたらしく、これには皆驚きの声をあげる。
だが、部室に入るとそれを証明するように壁に落書きが残してあった。

「気が付かなかったな……」

「ああ、俺達ずっとここ使ってたのに…」

「正に影の存在……」

「ここにはイナズマイレブンの全てがあるんですな……選手達の血と汗と涙を感じます。」

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