音の波紋を、雷へ。第三章【イナズマイレブン】 (ページ35)

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◇ ファンページ35

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「みんな、迷惑掛けてごめん！」

「もういいさ、円堂。それより皆、お待ちかねだぞ！！」

風丸の言葉に円堂が顔を上げると、そこには溢れんばかりの歓声。
雷門中のコールが響き渡っていた。

それに円堂達は笑顔で手を振る。

豪炎寺は、病院で眠っている妹に思いを馳せた。

(夕香…、帝国に勝ったぞ……！！)

Aは会場を見渡しながら笑みを浮かべる。
その時、声がかかった。

「ああああ、あの……」

「……？」

Aがそちらへ顔を向けると、そこには帝国学園一年の選手、成神健也だった。
顔を赤くしながらモジモジと忙しなくしている成神に疑問符を浮かべるA。

そして顔を引き締めた成神は、手を差し出しながら勢いよく頭を下げた。

「あ、握手してください！！！」

「……え、」

「あのあの、俺神童さんのファンで……その、プレーもカッコよくて、ずっと会ったら握手してもらおうと……」

「あ、ああ……」

そこまで熱く語られたAは、「いいのか？」と言うような視線をキャプテンの鬼道に送る。

事を見守っていた帝国イレブンは呆れたように成神を見ていることから、彼がAのファンなのは周知の事実だろう。

視線に気付いた鬼道は苦笑しながら声を放った。

「してやってくれ。雷門と練習試合した時から話したがっていたからな。」

「そうなの……」

そう言われたAは成神と握手をする。そして、彼のプレーも褒め称えた。

「ありがとうね、今日の君のプレーよかった。攻略のしがいがある。」

「…！あわわわわ……」

真っ直ぐと褒められた成神は顔を真っ赤にしながら走り去り、佐久間の背中へと隠れる。
その様子に、と鬼道は苦笑いする。

「成神…、少しくらい話したらどうだ。」

「〜…！鬼道さんだって！俺とはちょっと違えど神童さんのファンみたいなものじゃないっスかぁ！！」

「っな、俺は同じゲームメーカーとして……！」

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