音の波紋を、雷へ。第三章【イナズマイレブン】 (ページ33)

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◇ 帝国学園戦 07 ページ33

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「豪炎寺…この短時間にパワーシールドを攻略するとは…いや、きっと一番最初に気付いたのは……」

鬼道が喜ぶ雷門イレブンを見ながら呟くと、源田は悔しげに拳を握りながら言葉を放つ。

「もう点はやらない…見せてやる、パワーシールドを超えるあの技を…！！たとえこの腕が壊れようとも…！！」

「任せたぞ。…俺は、必ず次の一点をもぎ取ってみせる！」

──── そして、雷門イレブンと帝国イレブンの激しい戦いが続く。

奪っては奪い返され、
シュートを放たれては止め、
スライディングを仕掛けられ、

終了時間は着々と迫り、皆の体力も無くなりかけていた。

そしてその間際鬼道がボールを奪い、その横を佐久間と寺門が走る。
────皇帝ペンギン2号のフォーメーションだ。

(この一蹴りで、足が壊れようとも構わない…俺に着いてきてくれたチームの為、そして、…)

鬼道の目には妹の春奈が。
次に、自身の憧れであるAを映した。

(神童、俺は憧れたお前をも超えてみせる！！)

(…いいね、あの頃とは全然違う顔じゃん。)

ピュウ──イッ！！

「〝皇帝ペンギン！！」

「「 ─────── 二号〟！！！」」

(止める…絶対に止める…！！)

「〝ゴットハンド〟！！！」

皇帝ペンギン2号に対抗する様に放たれるゴットハンド。
だが、徐々にゴットハンドが押されていく。
Aと豪炎寺は円堂の名を叫んだ。

「「円堂！！」」

(このボールだけは、絶対に、絶対に…！！！)

「止めるんだぁあああああ！！！」

そう叫んだ円堂はなんと、もう片方の手でもゴットハンドを出し、その威力を加えさせ完全に皇帝ペンギン2号を止めてみせた。

〈円堂受け止めたぁ！！帝国渾身の皇帝ペンギン2号を受けとめていたぁああああ！！〉

「「「「円堂！！」」」」

「「「「キャプテン…！」」」」

「円堂くん…！」

そして、円堂はあの時の練習試合の時のようにボールを投げる。
────そう、待ち構えていた指揮者(・・・)に向かって。

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