音の波紋を、雷へ。第三章【イナズマイレブン】 (ページ31)

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◇ 帝国学園戦 05 ページ31

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開始早々帝国が攻め合がり、鬼道はマックスと少林寺を華麗なターンで交わす。
そして佐久間と寺門に頷くと二人は鬼道をサポートするように走る。

それを見た鬼道は、(気遣いは無用だというのに…)と笑みを浮かべた。

鬼道はボールを上げ、そのボールは寺門の足元に収まる。
その時、風丸が円堂の前に立った。円堂は突然の事に驚きの表情を浮かべるがその間にも寺門の強烈なノーマルシュートが放たれる。

「 ──── っう''っ…！！」

「風丸…！！」

風丸はその強烈なシュートから身を呈して受ける。
そして、汗を浮かべながらも力強い声音で円堂へ言葉を掛けた。

「お前が調子の悪い時は、俺たちがフォローする！仲間だろ…？」

雷門のディフェンス陣がゴール前へ集結し帝国の強烈なシュートを身を呈して防ぎ続ける。
ノーマルシュートとはいえ強烈なシュートを受け続けた皆はボロボロになっていた。

栗松に当たり高く跳ね返ったボールを見て鬼道は声を上げた。

「今だ！！！」

「「「〝 ──── デスゾーン〟！！」」」

強烈な必殺シュートに雷門ディフェンス陣も反応出来ず、その間をすり抜けてしまう。
円堂も反応出来ないか、そう思われた時ひとつの影が横切った。

「 ──── …うぉおおおおお！！！」

「「「「！！！！」」」」

〈土門防いだ！！捨て身のプレーだァ！！！〉

その影の正体は土門だった。
土門は横に飛びながら顔面でデスゾーンを受け、捨て身でゴールを守ったのだ。

倒れ伏した土門に円堂は寄り添う。

「土門！大丈夫か…？」

「あ、ああ…」

「何て無茶を…」

「デスゾーンは、こうでもしなきゃ止められない…

円堂…俺も、雷門イレブンになれたかな…？」

「当たり前だ！お前は元々仲間だ！！」

「…そっか。」

円堂の言葉に嬉しそうに笑みを浮かべる土門。
その様子に、元々土門と共にプレーしていた帝国学園は暖かな様子で見守っていた。

「いい仲間を見つけたな、土門。」

土門は担架で運ばれていく。

一連の様子を見守っていたAは、ボールを足に止めながら豪炎寺に声を掛ける。

「豪炎寺、打つよ。」

「わかってる。」

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