◇ 試合前 ページ20
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「気を付けろ！バスに細工してきたヤツらだ。落とし穴があるかもしれない、壁が迫ってくるかもしれない！」
皆の前で手を広げながら、緊迫した表情で話す響木。
その声に雷門イレブンは壁を触ったりしながら仕掛けが無いか探る。対して夏未は「監督が選手をからかうなんて…」と呆れ果てていた。
そして雷門イレブンは『雷門中学校様』と書かれた控え室の前に立つ。
「ここが、俺達のロッカールームか…開けるぞ。」
そしていざ入ろうとすると、中から赤いマントを羽織った帝国の鬼道が出てくる。これには円堂も驚きの声を上げるが、鬼道は淡々と声を掛ける。
「無事に着いたみたいだな。」
「なんだと？まるで事故でもあった方がいい様な言い方じゃねぇか！まさかこの部屋にもなにか仕掛けたんじゃ…」
「安心しろ、何も無い。」
そう言い鬼道はマントを翻し去ろうとする。
その時、豪炎寺とAは鬼道と視線が交差するが、何事も無かったかのように目を逸らした。
染岡が鬼道の背に吠える。
「待て！何やってたのか白状しろ！」
「染岡、鬼道はそんなやつじゃない。」
「止めるな円堂！」
「…勝手に入ってすまなかった。」
「鬼道！試合楽しみにしてるからなー！！」
そして、雷門イレブンは控え室に入る。
皆は相変わらずなにか仕掛けられているか怪しんで、ロッカーや床を詮索している。
そこへ円堂が、呆れたように声をかけた。
「何も仕掛けられてないって！鬼道が大丈夫だって言ってたろ？」
「彼奴も帝国の一員だぞ？騙されてるんじゃないのか？」
「鬼道は信じていい！俺にはわかる！」
円堂の真っ直ぐな言葉に、疑っていた面々も口を噤む。
そこへAが笑いながら声をかけた。
「ここに何が仕掛けられたって、私達は試合をするだけ。それで勝つんだよ。」
「Aちゃんの言う通りよ！決勝なのよ？試合に集中しましょ！」
「…そうだな、連中がどんな手で来ようと試合で勝ちゃあいいんだ！」
「そうっすよ！絶対勝ちましょう！」
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酢味噌 - とっても面白いです！！更新頑張ってください！ (12月28日 23時) (
レス) @page36 id: 508422f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月21日 3時
