◇ 御影専農戦 13 ページ48
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「っく…────うおぉおおおおお！！！！」
〈キーパー杉森が大きな賭けに出たあぁあああああ！！〉
杉森は円堂と同じく、ゴールを置いて前線へ駆け上がる。
その表情はサッカーサイボーグの面影なんか微塵も無く、ただ負けたくないという思いが滲んでいて円堂もニッと笑う。
「来いっ！！！」
「行くぞ！！円堂ォオォオオオ！！」
雷門イレブンを抜き去り、センターラインをも超えた杉森は円堂に向かって雄叫びを上げながらシュートを放つ。
それを見て円堂も吠えた。
「───────�� ゴットハンド �瓠�！！」
「円堂オォオオオオ！」
雄叫びに比例するように力強いシュートだったが、黄金の光が溢れ手が具現化し、それをきっちりと止めた。
その瞬間、ホイッスルが鳴り響く。
ピッピッ、ピ──────！！！！
〈試合終了ーーー！！準決勝進出を果たしたのは、雷門中だああぁああ！！！〉
観客席からは「よくやったぞーー！」「負けちまったけどいい試合だったぞー！」と御影専農の生徒から声援が飛ぶ。
「杉森！」
「また、サッカーやろうな！サッカー！」
「ああ、また……」
「またな！」
円堂と握手した杉森は、次いで半田に支えられているAに目を向ける。
「神童。君の言っていた言葉の意味が、よく分かったよ。」
「…そっか、まぁ清々しい顔してるし良かったんじゃない？
データデータ言ってる君達に神のタクトを数値化されたくなくて意地みたいなもので今回は使わなかったけど……今の�� ただのサッカー選手 �瓩侶�達との試合なら、是非使いたいね。」
「その時も、絶対に容赦しないから」と笑うAを見て杉森は「臨むところだ」と笑い握手を交わした。
「馬鹿だ……やっぱり奴は大馬鹿だ。そして…やはり変わってないな…、俺の憧れた指揮者は。」
＊＊＊＊
「えぇーーー！？ドクターストップ！？」
翌日、部室に集まった雷門イレブンの前には左足に包帯を巻かれ松葉杖を付く豪炎寺と、右足に包帯を巻かれ右手首にはギプスは付けていないものの包帯を巻かれているAが申し訳なさそうに立っていた。
「すまん……次の準決勝には出場出来ない…。」
「私も…、止められちゃって。」
「そんなああぁあああ！！！」
「すまん…、」
「ごめんね〜……」
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作者名：ちきんたつた | 作成日時：2023年12月10日 14時
